新型コロナウィルスの正しい知識と行動

〈正しく知ろう 新型コロナ〉

 「すぐに」「必ず」連絡を 

2020年5月14日

 

 

 新型コロナウイルスへの感染が疑われる人が、保健所などに相談するかどうかを判断する目安が新しくなりました。厚生労働省は従来の「37・5度以上の発熱が4日以上続く」の表現を削除。次のような場合は、すぐに相談するよう呼び掛けています。

 ①息苦しさ、強いだるさ、高熱などの強い症状のいずれかがある場合

 ②重症化しやすい方(※)で、発熱や咳など比較的軽い風邪の症状がある場合

 ※高齢者、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)のある方、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤を用いている方、妊婦

 ③それ以外の方で、発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合。特に症状が4日以上続く場合は必ず相談

 相談は、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」や、地域によっては医師会や診療所などで相談を受け付けている場合もあります。

 また、子どもは小児科医による診察が望ましいため、相談センターや、かかりつけの小児医療機関に電話などで相談するよう求めています。 

 

〈正しく知ろう 新型コロナ〉


22020年4月8日聖教新聞

 

咳や発熱―どうする?
 

 咳や発熱などの症状は、新型コロナウイルスが原因ではないことも多いので(一般の風邪など)、症状が治まるまで自宅などで安静にしてください。心配なときは、かかりつけ医などに事前に電話で相談してから出向きましょう。
 もしも症状が次の条件に当てはまる場合は、最寄りの保健所などに設置されている「帰国者・接触者相談センター」(原則24時間対応)に電話で問い合わせてください(直接、医療機関を受診することは避ける)。
 ①風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続く場合。
 ②強いだるさや息苦しさがある場合。
 ※高齢者をはじめ基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)がある人や透析を受けている人、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている人、妊娠中の人は、①の条件が2日程度続く場合にも相談。
 (本文、図は厚生労働省のホームページ「新型コロナウイルスに関するQ&A」など参照)
ニュースから――においや味
 においや味を急に感じなくなったと訴える例も増えています。
 しかし、それらの症状の原因は、必ずしも新型コロナウイルスだけではありません。日本耳鼻咽喉科学会は、異常を感じても発熱や咳、息苦しさ、だるさがなければ不要不急の外出を2週間控えて様子を見て、それでも改善しないときは耳鼻咽喉科を受診するよう勧めています。

〈正しく知ろう 新型コロナ〉


22020年4月7日聖教新聞

 

集団感染を防ぐために
 

 感染を防ぐには、一人一人が手洗いや咳エチケットを心掛けることが基本。さらに感染しやすい環境をつくらないことも大切です。
 一人の感染者から多くの人に感染が広がり、「クラスター」と呼ばれる「感染者の集団」が発生したとされるケースが増えています。
 こうした集団感染に共通するのは、「換気の悪い密閉空間」「多数が集まる密集場所」「間近で会話や発声をする密接場面」という三つの「密」が重なる場所で発生したことです。
 長崎大学熱帯医学研究所の山本太郎教授は「これら(三つの密)を避けるといった一人一人の行動を通じて、患者急増による医療提供体制の崩壊を防ぎつつ、重症者や死亡者を増やさないようにしなければならない」と訴えています(4日付「公明新聞」から。イラストも)。
ニュースから 「密接避ける」は3割止まり
 「三つの密」を避けていますか? 感染を予防するために「近距離での会話を避けている」と答えた人が32.8%にとどまることが、厚生労働省とLINEの全国調査で分かりました。
 厚労省は「感染リスクを高める他人との『密接』への対応がまだ十分とは言えない」としています(調査は3月31日と4月1日に実施し、約2400万人が回答)。

〈正しく知ろう 新型コロナ〉


2020年4月6日聖教新聞

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、私たちの生活にも多大な影響が広がっています。メディアやSNSなどで膨大な量の情報が飛び交う今、正確な情報を知り、冷静に判断することが求められています。「正しく知ろう 新型コロナ」のコーナーでは、基本情報の再確認を含め、感染症の予防方法や、生活に役立つ有益な情報を随時、発信していきます。
 
コロナウイルスとは?
 人に感染する「コロナウイルス」は、これまでに7種類が見つかっています。その中の一つが、昨年12月から問題となっている、いわゆる「新型コロナウイルス」です。
 <ウイルスの正式な名前はSARS―CoV2。同ウイルスによる感染症の名前はCOVID19>
 
 7種類のうち、4種類のウイルスは、一般の「風邪」の原因となるもので、多くの場合、軽症ですみます。
 
 他の2種類のウイルスは、2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や12年以降に発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。 
 
 今回の「新型コロナウイルス」感染症は、8割の人が軽症ですみますが、2割の人は確実に入院が必要になるといわれています。
 
どうやって感染するの?
 現時点では、飛沫感染と接触感染の二つが考えられます。
 
 ①飛沫感染
 
 感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
 
 *感染を注意すべき場面=屋内などで、お互いの距離が十分に確保できない状況で、一定時間を過ごすとき
 
 ②接触感染
 
 感染者が、くしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスが付きます。
 
 感染していない人が、そこに触れるとウイルスが手に付き、その手で口や鼻、顔や目に触れると感染します。物に付着したウイルスは、しばらく生存しているのです。
 
 食事や薬を服用するとき、目薬を使用するときには、事前に、よく手を洗って感染しないよう気を付けてください。
 
 このウイルスは、アルコール(70%程度の濃度)による消毒などで、感染力がなくなることが知られています。ドアの取っ手など、他の人と共有する部分は、小まめに消毒しましょう。
 
 消毒用アルコールがない場合は、薄めた市販(家庭用)の塩素系漂白剤で拭いた後、水拭きしましょう。
 
 *感染場所の例=電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
 
 (厚生労働省のホームページ「新型コロナウイルスに関するQ&A」など参照。イラストは政府広報オンラインから)

青年部と医学者による第2回オンライン会議から

 テーマ「医療現場の今」

2020年4月5日付聖教新聞

 

自身や家族・大切な人が感染したら…
全員が「自分ごと」と捉え行動変革を

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、青年部の代表と、公衆衛生等に詳しい医学者による第2回オンライン会議が開かれ、「医療現場の今」をテーマに意見交換を行った(3日)。その模様を紹介する。

医療崩壊とは“救えるはずの命が救えない”状態

 志賀青年部長 日々刻々、新型コロナウイルスの感染拡大のニュースが報じられていますが、情報量の多さと用語の難しさが影響してか、受け取る側は、冷静な判断ができていないようにも感じられます。
 私たちの第1回オンライン会議の記事に対して、「情報が端的にまとまっていて分かりやすい」等の反響を多数いただきました。
 「正しい情報」を分かりやすく発信し、「正しい理解・行動」を促すことが、学会青年部の使命であると確信します。
 1日には、政府の専門家会議から「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」が示されました。感染拡大の現状について、ポイントを解説していただきたいと思います。

 菖蒲川特任教授 報道されている通り、大都市部を中心に感染者が増加し続けています。特に東京に、その傾向が顕著です。
 問題は、「誰から」「どこから」感染したかが不明なケースが増えている点です。多くの人が動けば、今後、地方都市でも感染者が急増することも考えられ、予断を許さない状況になっています。
 また、感染しても無症状や軽い症状であることが多いとされる若者が「クラスター(感染者の小規模集団)の核」にならないよう、行動を変えていくことを呼び掛けてきましたが、ここのところ、中高年でもクラスターの核になる人が増えてきています。
 今、大事なのは全ての人が、この状況を「自分ごと」と捉え、「かからない」「うつさない」を指標に、自らの行動を変えていくことです。
 いつ欧米のような「オーバーシュート(爆発的患者急増)」が起きてもおかしくない状況は続いており、油断をしてはなりません。

 西方男子部長 感染者が急増している都市部では、「医療崩壊」への懸念も示されています。「医療崩壊」してしまったら、実際に、どのようなことが起こるのでしょうか。

 藤原教授 「医療崩壊」という言葉だけが独り歩きしているようにも感じていますが、あえて言えば「救えるはずの命が救えない」ということでしょうか。
 新型コロナウイルスの感染者の受け入れのための病床を確保することは急務ですが、それが許容量を超えると、ほかの病気で治療を必要としている人の対応ができなくなります。
 「医療崩壊」は、なぜ起きるのか。次の3点に集約されます。
 ①感染患者の爆発的な急増によって病床が足りなくなり、感染者が病院での治療を受けられなくなる。
 ②医療従事者が感染することによって、病棟が閉鎖される。また、医療従事者の人数が確保できなくなる。
 ③感染患者以外に治療が必要な人に、適切な治療を施せない。

 庄司議長 現在、重症者のための病院のベッドを確保しようと、軽い症状や無症状の人を宿泊施設などに移すことも検討されていますが、臨床現場での症例から言えることは、新型コロナウイルスの怖さは、軽い症状から重症化に至るまでが早いところにあります。
 感染症の治療に当たる医師から話を聞きましたが、朝は歩いて病院に来た軽症者が、急激に症状が悪化し、昼には酸素吸入、夜には人工呼吸器をつけなければならないほどの重症になる事例もあります。
 今、感染が確認された人は原則、入院となりますが、ほとんどの人は軽症です。その中で、酸素飽和度(血液中の酸素が十分であるかどうかの指標)が急激に下がった人が重症化することも、徐々に分かってきています。
 いかに重症化しそうな人を見つけるか、さらに、重症化した人を迅速に治療する手順などについても議論すべきです。

 志賀 非常に大事なお話です。医療機関と行政機関が密に連携し、「医療崩壊」を防ぐ取り組みを進めていってもらいたい。
 また、軽症者が宿泊施設などで急激に重症化する場合も想定して、手遅れになるような事態を未然に防ぐための十分な体制も早急に検討すべきです。
 公明党には、こうした医療現場の声をいち早く察知し、迅速かつ正確に「いのちを守る」先頭に立ってもらいたいと思います。

医療従事者の献身に最大の感謝と敬意

 大串女子部長 医師、看護師をはじめ医療従事者の方々が、懸命な治療に当たっておられます。
 2日付の「新時代を築く」で池田先生は「日本も世界も、新型コロナウイルスの深刻な感染拡大の中、医師、看護師をはじめ、懸命に献身を続けておられる尊き使命の方々に、心からの感謝を捧げたい」とつづってくださいました。
 私たちも、皆さまのご健康をさらに祈り抜いてまいります。今、医療の現場で起きていること、また医療従事者の皆さまが、どのような思いで、この未曽有の感染症に立ち向かっているかをうかがえますか。

 山本委員長 先生の励ましに、心から感謝しております。
 白樺グループ(女子部の看護者の集い)のメンバーは皆、追われるような日々です。各病院で科や病棟を超えて新型コロナウイルス対応の声を掛けられるようになっており、高齢の家族と同居している友が、看護の使命との狭間で葛藤しているとの相談も受けました。実際に感染された方の看護をしている友は、自身が感染者となり、周囲にうつしてしまうのではないかとの不安を抱え、日々を過ごしています。
 現場は、どう感染しないで乗り切るかを考え、目に見えない恐怖と対峙しながら、必死に看護に当たっています。
 未曽有の感染症は「いのちの価値観」の大きな転換点になると感じています。私たちは日々の勤行・唱題で、自らの仏性を取りいだし「いのちこそ宝」という気持ちで患者さんに接しながら、生きる力を引き出す看護を志してきました。
 こういう時だからこそ、一人一人が、仏法の生命尊厳の価値観を根本として、皆で連帯していきたいと思います。
 「自身のいのちの変革が、世界の安穏につながる」と確信し、励まし合いながら、この難題に立ち向かっていきたいと思います。

 庄司 一般的に病院は、部門ごとにチームを組みますが、もし一人でも感染者が出たら、そのチーム全員が、自宅などでの待機を余儀なくされます。その間、診療や検査もできなくなります。
 医療現場には、感染への不安、絶対に感染してはならないという緊張感、一方で医療従事者としての使命感という、あらゆる思いが入り乱れている状況です。
 仏法者として、「四表の静謐(世界の安穏)」を祈りゆくしかないと、この局面に挑んでいます。

 西方 どれほどの思いで治療に当たられているかをあらためてお聞きし、医療従事者の皆さまに心から敬意を表したいと思います。
 東京大学の武藤香織教授が、政府の専門家会議の会見(1日)の中で語った言葉が印象に残っています。
 「まだ自分が患者になることについて人ごとに思っている人が多いのではないかと思います」「外出ができない期間に、親しい方々や家族の間で、万が一、重症化してしまった時にどのような経験をするのか、その時に受けたい医療は何なのか、あるいは受けられないかもしれない医療とは何なのかも、タブーなく話し合いをしていただきたい」
 自分や家族、親しい人が感染したらどうするか。「正しい情報」をもとに、どんな状況になっても動じない「心の備え」をすることが、感染抑止への意識を高める方策であると思います。

正しい情報こそ感染拡大を食い止める“心のワクチン”

 藤原 今、都市部を中心にウイルスの感染が身に迫っている状態といえます。こうした未曽有の状況にあって、正しい情報こそ、ウイルスの感染拡大を食い止める“心のワクチン”ともいえるのではないでしょうか。若者が不要不急の外出を控えることを訴える、「stayhome(ステイホーム)プロジェクト」(=注)などを通し、学会青年部が培ってきたネットワーク力を発揮して、家族や友人をはじめ周囲に、正しい情報と賢明な行動を促していただきたい。

 志賀 この世界に、自分に無関係な人など誰一人いないと思います。その視座に立ち、学会青年部は、全員が当事者意識をもって、感染者や医療従事者のご苦労を、「自分ごと」と捉えて、正しい情報を広げていきます。
 かつて池田先生は、世界的な医学・細菌学者であるルネ・デュボス博士と語り合われました。
 博士は「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー(地球的に考え、地域で行動する)」との有名な標語の発案者でもあります。
 その博士の言葉に、「人類と他の生物との差異は、『どのようであるか(存在)』よりもむしろ、『何をするか(行為)』にある。われわれは、その行為が人間らしいものであるが故に人間なのである」(長野敬・中村美子訳『人間への選択』紀伊國屋書店)とあります。
 物事の行く末は、運命で決まるものではありません。人間革命の哲学の通り、「どう行動するか」で、必ず環境は変えられるのです。
 私たちは、厳しい現実から目をそらさず、「手洗い・うがいを入念にする」「不要不急な外出は控える」「正しい情報を入手し、大切な人に伝える」など、自分と大切な人の「いのちを守る」、具体的な行動を続けてまいりたいと思います。

 【注 stayhome(ステイホーム)プロジェクト】首都圏などの都市部を焦点に、“若者が不要不急の外出を控えること”を促す運動。

 

焦点は首都圏・大阪などの大都市


①手洗い・うがいを入念に
②不要な外出は控えよう
③正しい情報を入手し大切な人に伝えよう


いのちを守るために
今からここから若者の意識と行動を変える
 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、青年部の代表(志賀青年部長、西方男子部長、大串女子部長ら)と医学者(東京医科歯科大学の藤原武男教授、創価青年医学者会議の庄司議長、創価女性医学者会議の勝又議長)が、オンライン会議システムを活用して意見交換を行った(3月29日)。ここでは、その模様を紹介する。
危機の背景にあるもの=感染経路が分からない感染者の増加
 志賀青年部長 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京都、首都圏の各県を中心に日本の大都市で次々に外出自粛の要請が出されています。

 藤原教授 現在の東京の感染状況は、

      3週間前のイギリス、

      2週間前のニューヨークの状況に似ています。

  日本は、数字だけ見れば、諸外国に比べ、死者数が少なく、感染者の増加ペースも緩やかだと思う人もいるかもしれません。そうしたこともあってか、国民の皆さんの、意識の緩みも見られました。3月20日から22日の3連休を中心に、“自粛疲れ”もあったかもしれませんが、繁華街に赴いたり、満開の桜に誘われて花見に出掛けたりする人も少なくありませんでした。
 しかし、先週になって、東京を中心に、感染者が急増し、局面が変わっていることが明らかになってきました。そして、何よりも深刻なのは“感染ルートを追えない感染者”が増えていることです。

 勝又議長 感染源を追えないクラスター(=注1)が増加すると、どうなるでしょうか。政府の専門家会議はこう指摘しています。「どこかで感染に気付かない人たちによるクラスターが断続的に発生し、その大規模化や連鎖が生じ、オーバーシュート(=注2)が始まっていたとしても、事前にはその兆候を察知できず、気付いたときには制御できなくなってしまうというのが、この感染症対策の難しさです。もしオーバーシュートが起きると、欧州でも見られるように、その地域では医療提供体制が崩壊状態に陥り、この感染症のみならず、通常であれば救済できる生命を救済できなくなるという事態に至りかねません」
 こうした事態を回避するためにも、私たちは正しい情報に基づいて、的確な行動を起こしていきたいと思います。
“もし自分が無症状感染者だとしたら…”と考えて動く
 西方男子部長 米国や欧州では、高齢者に比べると重症化の恐れが少ないとして、若者が外出禁止や制限を守らず、パーティーを開くなどの事例が続出しました。
 WHO(=注3)のテドロス事務局長は「あなたたちは無敵ではない。(感染すれば)何週間も入院し、命も奪われるかもしれない」と強調しました。そして、自分が無事でも「あなたたちがどこに行くかが、他の人の生死を決める可能性もある」と警告しています。

 藤原 このウイルスの特徴の一つが、

   感染しても無症状である比率が高いことです。

   行動力のある若者が、仮に無症状感染者であった場合、ウイルスの感染を広げてしまう可能性があります。これが今、最も恐れられていることです。その危機感を共有しなければなりません。
 また、若者は感染しても重症化しないという話は、一部報道でもありましたが、そんなことはありません。欧米では、若者の重症化も見られるようになっています。日本の若者も自分のこととして捉えていくべきです。
 今、日本の感染拡大を抑止するために鍵を握るのは

 「若者の意識と行動の変革」です。

 厚生労働省から示されている

 ①換気の悪い密閉空間

 ②人が密集

 ③密接する距離で会話(別掲の表を参照)――を避けるとともに、より具体的な行動として、

 「手洗い・うがいを入念にする」

 「不要不急な外出は控える」

 「正しい情報を入手し、大切な人に伝える」を挙げたいと思います。
 仕事や用事が済んだなら、帰宅し、自宅で過ごしましょう。

 これ以上の感染拡大防止策はありません。
 カラオケやライブハウスなどに行くことを自粛して感染のリスクを回避し、自分と大切な人の生命を守ることを最優先に行動してほしいと思います。

 庄司議長 飲食業やサービス業などの経済的な打撃は大きくなっています。こうした産業を守るためにも、一日も早い終息に尽力していかなければなりません。食事会やショッピング、旅行などを楽しめる世の中に戻さないといけません。
 もちろん政治や行政にそのための対応は強く望まれるところですが、私たち自身にできることがあります。それが、私たち自身の行動を変えていくことです。

 志賀 飲食業やサービス業、また文化・芸術・スポーツなどのイベント関連をはじめ、経済的な打撃を受けている方々に、早急な支援が必要です。
 こうした方々に励ましを送るとともに、公明党には、今こそ「庶民を守る」との責務を果たし、政策実現を推し進める先頭に立ってもらいたいと思います。

 大串女子部長 最近は、テレビや新聞、ネットのニュースのどれを見ても、新型コロナウイルス感染拡大の話ばかりです。しかも、正しい情報と不確かな情報が混じり合い、不安が増幅・拡散されているように思います。
 食料品や日用品の買い占めなども社会問題化しました。消費者庁などが即座に、“食料品は十分な供給量を確保している。安心して、落ち着いた購買行動をお願いしたい”とし、(1)食料品は必要な分だけ買うようにする、(2)過度な買いだめや買い急ぎはしない、(3)転売目的の購入はしない、という三つの行動を呼び掛けました。

 勝又 出所や根拠が不明な「情報(information)」が「流行(epidemic)」することを表した「インフォデミック(infordemic)」という言葉は、WHOのリポートでも指摘され、「信頼できる情報を伝達するルート構築」の重要性が説かれています。
 「誤った情報」は、「誤った行動」を生み出してしまいます。国や行政などが発信する「公式な情報」に基づいて、「正しい行動」を取っていくことが大切です。その連帯を周囲にも広げていってほしいと思います。
学会青年部の深き使命
 志賀 自然災害は、被害の深刻さが目に見えます。しかし、ウイルスの感染拡大は目には見えず、とても分かりにくいと感じます。
 ウイルスとの戦いの“武器”は、人の痛みや苦しみに寄り添う「共感力」であり、確かな情報と正確な知識に基づき、事態を見据える「想像力」であると思います。こうした力を、私たちは日々の学会活動で培ってきました。
 私たちに今できることは、感染拡大を抑止し、早期終息への道を開くことです。
 その意味から、感染拡大が続く首都圏を中心に、創価青年医学者会議・青年平和会議が立ち上げたTwitterアカウントなどを活用して、

 同世代の友に、

 確かな情報を伝え、

 的確な行動を促していきたいと思います。

 まずは、行動自粛が続く首都圏を焦点に、若者が不要不急の外出を控える「stayhome(ステイホーム)プロジェクト」を推進していきます。
 学会青年部として、ウイルスによる未曽有の危機に立ち向かう連帯の要になっていきたい。
 御書に「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(231ページ)とあります。今の一人一人の行動が未来を変える――その思いで取り組んでまいります。

 庄司 若者の中にも、情報に対して意識の高い人もいれば、そうでない人もいます。
 意識が高い人は、情報感度が高く、SNSなどを使い、日常的に情報を入手しています。重要なのは、そうした人が、「正しい情報」を、もっと多くの人に伝えていくことです。
 青年平和会議と協力して、正確かつ分かりやすい発信をしていきます。

 藤原 人類史上、類を見ないウイルスによる危機を前に、一人一人が「今」「どう」行動するか、一体「何ができるか」を考え続けていきたいと思います。
 状況は、刻一刻と変化しています。私にできることは何でも協力していきます。私も、自分の立場で、この難題に挑んでいきます。
 【注1 クラスター】小規模な集団感染や、それによってできた感染者の集団のこと。
 【注2 オーバーシュート】爆発的に感染者が増える状況を意味する言葉。
 【注3 WHO】世界保健機関(World Health Organization)の略。「全ての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的として設立された国連の専門機関。

青年部と医学者によるオンライン会議から

2020年4月1日聖教新聞2面

新型コロナウイルス感染症

正しい知識に基づいた行動を!
定期的な換気を心掛けよう

 

 
感染予防のためにも、

正しい手洗いやうがい、

咳エチケットを心掛けよう


 新型コロナウイルスによる感染症について、SNSを中心に誤った情報が拡散されているケースも見受けられます。今、早期に終息させるためにも、正しい知識に基づいた行動が一人一人に求められています。これまでに分かっていることなどをウイルス学に詳しい千里金蘭大学の白木公康副学長に聞きました。


感染者の約8割は軽症例


 中国疾病対策センター(CDC)の発表によれば、新型コロナウイルスの感染者のうち、約80%は軽症例です。重症化するのは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患がある方、さらには高齢者の方であることが分かっています。
 「37・5度以上の熱が4日以上続くとき」などといった受診の目安が示されていますが、発熱の症状が3日までであれば、インフルエンザをはじめとする他の疾患だと考えられます。
 ですが、4日以上、続くようであれば、新型コロナウイルス感染症を疑う必要があります。自身の平熱を知っておくためにも、日頃から、検温するようにしておくとよいでしょう。
 重症例では、特に肺炎に注意が必要になります。新型コロナウイルスによる肺炎は、間質性肺炎といって、気道の炎症は強くありませんので、痰が出ることは少ないようです。
 ですが、肺が機能しなくなることで、労作性呼吸困難といって、いつもは上れる階段の途中で息切れするなど、少し動くと息切れがするようになります。
 こうした肺の合併症が出る前に、診断・治療ができるようにしなければなりません。


人が密に集まる場所を避ける


 厚生労働省の調べでは、感染者の約8割は他人に感染させていないことが分かりました。
 一方、一人の感染者から拡大したと考えられる事例がいくつかあります。これが、いわゆるクラスターと呼ばれている小規模な患者集団を形成したのです。そのほとんどは、換気が不十分で、空気がよどみがちな閉じた環境にあったことが分かっています。
 かつて、新型インフルエンザが流行したときも、感染拡大の場所として指摘されたのが

個室居酒屋や

カラオケ店などの換気が悪く、

人が密に集まって過ごすような空間でした。

そうした密閉された空間で、

かつ高湿度であると、

くしゃみから生じた飛沫の噴霧が空気中に漂い、

その飛沫を吸い込んだ人が感染するエーロゾル感染

の可能性もあるでしょう。

 

エーロゾル感染は、接触感染よりも感染しやすいことが分かっています。ただし、麻疹などのように空気感染はしません
 家族に感染が疑われた場合の家庭での注意でも、部屋を分けるとともに、部屋の換気について触れられています。
 また、一度、陰性になった人が再度、陽性になったことが話題となりました。ですが、例えばインフルエンザでは平均すると7、8日ですが、長い場合は1カ月後でもウイルスが検出されることがあります。通常、粘膜感染のウイルスでは、免疫が半年程度は続くので、3カ月程度は感染せず、6カ月程度は発症しないといわれています。従って、短期間で再感染することは考えにくいでしょう。
 今回のウイルスは、まだ不明な点もありますが、一般的にPCR法の検査では、陰性と陽性を繰り返しながら、徐々にウイルスが消えていくことを知っておいてください。


治療薬の研究・治験が進んでいる


 細菌による肺炎の場合、抗菌薬で細菌が減れば炎症は軽くなり、即効性があります。しかしながら、ウイルス性の肺炎の場合、ウイルスが増殖することにより、免疫応答による炎症が起こります。
 従って、抗ウイルス薬でウイルスが減少しても、炎症が続き、悪化することがあります。軽症で済むことが多いとされているものの、症状が悪化する前の早期の治療開始が大切になるだろうと考えています。
 治療は症状に対する治療、いわゆる対症療法ですが、観察研究の一環としての薬剤の使用も始まっています。これらの薬剤は、いずれも新型コロナウイルスに対する薬ではありません。
 その一つが、抗インフルエンザ薬の「ファビピラビル(アビガン)」です。この薬剤は2014年に製造・販売の承認を得ているもので、国が新型インフルエンザの流行に備えて、およそ200万人分を備蓄しています。
 アビガンは、RNAウイルスが増殖する際に放出する「ポリメラーゼ」という酵素の力を抑えることができるので、ウイルスの増殖を強力に阻害することができます。新型コロナウイルスも、RNAの複製によって増殖するので、効果が期待されています。
 既に投与を始めている中国で、有効であったとの報告もあります。


手洗いと咳エチケットを励行


 一方で、アビガンには、催奇性といって、胎児に奇形を生じるといった影響を及ぼすことがあり、妊婦への投与は禁忌となっています。
 そのほか、抗HIV薬の「ロピナビル・リトナビル配合剤(カレトラ)」、かつてエボラ出血熱で臨床試験が行われていた「レムデシビル」が、一部の医療機関で使用が開始されています。
 薬剤によってウイルスに対する作用が異なります。さらには、今後の耐性ウイルスの出現に対する警戒も必要ですので、2、3剤を組み合わせた治療を行うことの検討も必要になるでしょう。
 いずれの薬剤も、実験室レベルでは効果が認められていたとしても、実際の患者さんに効果があるかどうかが分かるのは、これからです。


 注意が喚起されている通り、

「換気が悪く」

「人が密に集まって過ごすような空間」

「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」

を避けるとともに、

「せっけんやアルコール消毒液などによる手洗い」

「正しいマスクの着用を含む咳エチケット」

の励行が大切です。

 

2020.3.8付聖教新聞8面

 

 

世界広布新時代

創立90周年へ

前進・人材の年

(2020年)

2013.11.18

祝広宣流布大誓堂落慶

更新日

2020.9.22

第1695回

  

日天月天ワンショット

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