人間共和(地域/団地)

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2023年10月24日

第2267回

人間の心が通い合う

 新しいコミュニティーの建設を!

 

<地域が蘇生する原動力に>

 

 (山本)伸一が、

 何よりも痛感していたのは、

 人と人との絆を固くし、

 強い共同体意識を育まねばならぬということであった。

 

 将来、高齢者の独り暮らしなどが増えていけば、

 隣近所の声かけや励まし、

 助け合いなどが、

 ますます必要不可欠なものとなるからだ。

 

 また、若い夫婦などの場合、

 育児に悩むことも少なくないが、

 子育てを終えた経験豊富な年代の人たちの

 アドバイスや協力が得られれば、

 どれほど大きな力になるだろうか。

 

 災害への対策や防犯などにおいても、

 行政の支援だけでなく、

 住民相互の協力や結束こそ、

 地域を支える大きな力となる。

 

 そのために必要なことは、

 同じ地域、

 同じ団地のなかにあって、

 互いに人びとのために尽くそうとする、

 心のネットワークづくりである。

 人間の心が通い合う

 新しいコミュニティー(共同体)の建設である。

 伸一は、その使命を、

 団地部のメンバーが担い立ち、

 社会蘇生の原動力となってほしかったのである。

 

 “分断された人間関係の果てにあるのは、

 孤独の暗夜だ。

 それを転ずるのが団地部(幸福城部※1)だ”

 

小説『新・人間革命』第24巻 灯台

2023.10.24整理

 

※1 本年(2023年)9月2日に、「幸福城部」との新名称でスタート(サイト・マスタ) 

※2 2023年10月24日聖教一面

結成50周年の幸福城部が新出発の大会

第1回幸福城部記念大会

世界一の善知識のスクラム 

 新たな歴史を開きゆく誓いに満ちた第1回幸福城部記念大会。席上、音楽隊・しなの合唱団が幸福城部歌「輝け『幸福(しあわせ)の城』」など祝福の歌声を響かせた(東京戸田記念講堂で)

 結成50周年を記念する幸福城部の新出発の大会が22日、巣鴨の東京戸田記念講堂で開催された。

 同部は1973年(昭和48年)10月24日、団地部として発足した。本年9月2日に、「幸福城部」との新名称でスタート。席上、これを淵源とする新たな記念日として、9・2「幸福城部 栄光の日」が発表された。

 池田大作先生はメッセージを贈り、「名は必ず体にいたる徳あり」(新1665・全1274)との御聖訓を拝しつつ、皆さんの家庭も団地も国土も、いやまして常楽我浄の「幸福城」と光り栄えると強調。世界第一の「善知識」のスクラムとして、異体同心で仲良く、宿縁深き友と励まし守り合いながら、金剛不壊の「幸福城」「平和城」に、広布と人生の凱歌を轟かせゆこうと呼びかけた。

 大会では、篠原地域本部長のあいさつに続き、吉崎繁利さん、鷲澤貴美子さん、石渡弘子さんが活動報告。学会活動で培った“寄り添う心”で地域に尽くす中で信頼を広げる模様を語った。

 奥村幸福城部長は、指導集『輝け!我らの「幸福城」』(非売品、組織を通じて配布)が発刊されたことを報告。部結成50周年の本年から同100周年へ向け、新たな一歩前進の挑戦で勝利の歴史をつくろうと訴えた。

 高柳女性部総合長は、一人一人が“広布の主体者”との自覚に立つことの重要性に言及。報恩感謝の心を胸に抱きながら、幸の連帯を広げようと激励した。

 長谷川理事長は、同部の新スローガン

 「我らは仏法即社会の大賢者なり 共に師弟凱歌の幸福城を!!」と、

 新モットー

 一、誓願の団地に希望と活力

 一、あいさつと笑顔の心の交流

 一、地涌の団結で生命共和

 一、自他共に歓喜と勝利の幸福城

 」を発表。

 縁する皆を“必ず幸せにしてみせる”との祈りと情熱をみなぎらせ、地域の勝利者として見事な幸福城を築きゆこうと呼びかけた。

2023年10月22日第1回幸福城部記念大会 東京戸田記念講堂


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2023年10月22日

第2266回

一人一人が「地域の灯台」に

 

 わが尊き同志たちも、

 厳しき

 現実の社会にあって、

 千差万別の逆境と

 戦っている。

 一時は

 負けたように見えて、

 悔しさに

 血涙をしぼる時もある。

 しかし、

 仏の異名は「世雄」。

 社会で絶対に勝利しゆく

 大英雄である。

 この仏の大法を

 持った我らには、

 乗り越えられない

 苦難はないのだ。

  

 平和の起点は、

 近隣同士が

 日常的に助け合い、

 互いを

 知り合うことである。

 近いが故に難しく、

 近いが故に

 見落とされがちなのが、

 「近所付き合い」だ。

 隣人に心を配り、

 近隣に

 友好の花園を育みゆく

 「人の振る舞い」が、

 いかに尊いことか。

  

 声を出す。

 声をかける。

 声を届ける。

 それが

 「善縁の拡大」につながる。

 また、それが、

 自他共の

 「幸福の拡大」になるのだ。

  

 「信心即行動」

 「仏法即社会」である。

 一人一人が

 「地域の灯台」となって

 光っていくことが、

 広宣流布の実像である。

 「朗らか長者」

 「信頼の長者」として、

 一人一人を味方にし、

 仲間を広げながら、

 わが人生を誇り高く

 飾っていって

 いただきたい。

  

 私は、わが同志と

 一人一人握手する思いで

 申し上げたい。

 君よ、貴女よ、

 地域広布の勇者たれ!

 今日も生き生きと

 「希望の種」「友情の種」

 「平和の種」を蒔き、

 爛漫と

 花を咲かせていくのだ!

 

2023年10月22日 池田大作先生の写真と言葉「四季の励まし」


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2023年2月8日

第2186回

あらゆる組織の鉄則

 

現場を大切にしたところが勝つ>

 

 実際に見てみなければわからない。

 これが「現場」である。

 予想もできない“未知の力”が働いている場合も多い。

 

 ゆえに、

 第一線の人、

 その地域の人、

 長い活動体験を積んできた人。

 そうした方々の意見に

 徹底して耳をかたむけ、

 最大に尊重していかねばならない。

 

 その、足を運び、耳をすまし、

 考えぬく努力が不十分で、

 いかに会議や打ち合わせを重ね、

 さまざまな企画を立てても、

 効果は生まれない。

 

 それどころか、

 的はずれの“机上の空論”となり

 “観念の遊戯”となっては、

 むしろマイナスである。

 人々を苦しめてしまう。

 その罪は大きい。

 

 「現場を大切にしたところが勝つ」――

 これはいかなる組織、

 いかなる企業、

 団体でも不変の鉄則である。

 

 

 『池田大作全集』第73巻、192ページ

 1989年(平成元年)9月、第1回埼玉県総会・県青年部総会で


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2023年2月3日4日

第2183回

どうすれば、地域に正義を打ち立て、

 信頼と友情の花園を広げていけるのか。

 

人間主義の第一人者として立つ以外にない

 

 

 どうすれば、地域に正義を打ち立て、

 信頼と友情の花園を広げていけるのか。

 

 策ではない。

 根本は祈りである。

 忍耐強い行動である。

 

 そして自らが、

 郷土を愛し、

 友人たちの幸福を願ってやまぬ、

 人間主義の第一人者として立つ以外にない。

 

 問うべきは、

 環境でなく、

 自分自身の心だ。

 

 『池田大作全集』第132巻、273ページ


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2023年2月2日

第2182回

まず自分が行動起こす

 

 

 広宣流布とは、

 他の誰かが、

 どこか遠くで進めるものではない。

 それでは観念論にすぎない。

 

 まず、

 自分が、一人の友と信頼を深めることだ。

 自分が、近隣を大事にすることだ。

 自分が、地域の繁栄を祈り、行動することだ。

 

 『池田大作全集』第133巻、45ページ

 


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2023年1月30日~2月1日

第2181回

深い縁で巡り合った仲

 

互いに励まし合い、

 助け合いながら向上>

 

 人間関係には、

 顔を合わせる関係、

 あいさつを交わす関係等々、

 さまざまな次元がある。

 

 その中でも、

 互いに励まし合い、

 助け合いながら向上していく絆こそ、

 人間世界の華であろう。

 

 「御義口伝」には、

 「鏡に向って礼拝を成す時浮べる影又我を礼拝するなり」(全769・新1071)と明かされている。

 

 地域に尽くせば、

 地域の方々から守られる。

 深い縁があればこそ、

 近隣同士として巡り合った仲であることを銘記したい。

 

 

 『随筆 出発の光』、115ページ


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2023年1月28日

第2180回

今いる場所で活躍を!

 

本有常住>

 

 他の場所ではない。

 今、自分がいるところを「本有常住」の世界ととらえ、

 豊かで幸福に満ちた「常寂光土」のごとき

 地域をつくりあげていくことである。

 

 そこに、

 それぞれの地域で活躍する妙法の友の使命がある。

 

 わが地域を心から愛し誇りとしながら、

 地域に最大に貢献していこう

 ――こう決めて前進していく人こそ、

 人生に確かな「幸福」と「広宣流布」の歴史を築くことができる。

 そして地域に、

 多くの友と

 多くの福運の花を咲かせゆくことができるにちがいない。

 

 『池田大作全集』第73巻、302ページ


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2023年1月27日

第2179回

近隣こそ広布の最前線

 

貴辺にまかせたてまつり候ぞ>

 

 いずこの地であれ、

 ご近所の方々と、地域の方々と、

 本当に胸襟を開いて仲良く暮らせたら、

 どれほど幸福か。

 それは万人の願望ではないだろうか

 

 日蓮大聖人は、一人の門下に対して、

 「其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ

 (全1467・新1953)と励まされている。

 私どもの身近なところでは、

 向こう三軒両隣が「其の国」にあたろうか。

 わが近隣こそ、

 御本仏から任された広宣流布の最前線といえる。

 

 

 『池田大作全集』第133巻、328ページ


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2023年1月25日26日

第2178回

自身を守る“近所の絆”

 

四表の静謐

 

 日蓮大聖人は、「立正安国論」で、

 「一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を禱らん者か」(全31・新44)と仰せであられる。

 「四表」とは、東西南北の四方を指す。

 自分の周りの地域・社会であり、広くは世界をも包む。

 

 ゆえに「四表の静謐」とは、

 地域の安穏であり、

 さらには世界の平和といってよい。

 

 “近所の絆”を尊び、

 近隣の方々の健康と幸福を祈念していくことから、

 互いの心の扉は開かれる。

 地域の繁栄と幸福への深い祈りは、

 「一身の安堵」――すなわち自身の幸福につながり、

 わが身に返ってくることは必然の法則だ。

 

 『随筆 出発の光』、108ページ


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2023年1月23日24日

第2177回

足下を掘れ、そこに泉あり

 

 

 足元から道は開かれる

 「足下を掘れ、そこに泉あり」という言葉が、

 私は好きである。

 

 足元が大切である。

 一つ一つ目標を明快にして、

 着実にていねいに取り組んでいく。

 その積み重ねのなかにしか道は開けない。

 小さなことを決しておろそかにしてはならない。

 

 『池田大作全集』第82巻、241ページ


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2023年1月21日

第2175回

「地域広布」の第一歩

 

<自分が地域の幸福の責任者>

 

 「地域広布」の第一歩は、

 誰がなんといおうが、自分が「一人立つ」ことだ。

 数世帯の小さな集落でも、

 マンションの同じフロアでも、

 あるいは地区やブロックのなかでもよい、

 「自分が地域の幸福の責任者である」との使命感に立つことだ。

 

 この「一人立つ」決意なくしては、

 エンジンなしに車を動かすようなものだ。

 

 「御義口伝」には「此を去って彼に行くには非ざるなり

 (全781・新1086)と仰せである。

 広布の「使命の道場」とは、

 他のどこかではなく、

 自分が今いるこの場所なのである。

 

 

 『池田大作全集』第133巻、365ページ


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2020年9月13日

第1694回

わが地域に幸福の花園を!

 

<「身土不二」>

 

 地域に根を張り、

 人々のために

 尽くすことが、

 どれほど偉大なことか。

 地道な活動が、

 深き信頼を築いていく。

 わが地域を、

 希望輝く理想郷へと

 変革する力となる。

 地域のために尽力を続ける

 各地の友の功労を、

 最大に讃えたい。

  

 「孤独」に

 なってはいけない。

 人を「孤独」に

 してもいけない。

 悩みに寄り添って、

 その苦しい「心音」に

 耳を傾けてあげなければ。

 そうすることによって、

 実は自分自身が

 癒やされていくのだ。

 人を受け入れ、

 励ますことによって、

 自分の心が励まされ、

 開かれていくのである。

  

 仏法には

 「身土不二」とある。

 自身と国土、

 人間と地域とは

 一体であると教えている。

 学会員の笑顔が

 弾けるところ、

 地域が明るくならない

 はずがない。

 妙法の栄えるところ、

 その地域が

 繁栄しないはずがない。

 否、そうしていくことが、

 仏法者の使命である。

  

 大事なのは「心」だ。

 広布に戦う「魂」だ。

 自分が変われば

 周囲が変わる。

 周囲が変われば

 世界が変わる。

 「心の一法」のあり方で、

 全てを変えていくことが

 できるのだ。

  

 広宣流布といっても、

 現実の生活を

 離れてはありえない。

 自身の宿命を転換し、

 わが家庭に、わが地域に

 幸福の花園を築いていく。

 さらには社会を、

 よりよい方向へと

 変えていく。

 これが

 私たちの広宣流布の

 運動なのである。

 

2020年9月13日〈池田大作先生 四季の励まし〉


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2020年7月6日

第1688回

今いるところが「幸福の都」

 

 さらに、御聖訓を拝したい。

 「私たちが住んで、法華経を修行する所は、どんな所であれ、常寂光の都(仏が住む国土)となるであろう。私たちの弟子檀那となる人は、一歩も歩むことなくして、天竺(インド)の霊鷲山(仏が住して法華経を説いたところ)を見、本有の(永遠存在する)寂光土へ昼夜に往復されるのである」(御書1343㌻、通解)

 今、戦っている、その場所で、「平和の文化」の都を築きあげていくことだ。また、必ず築いていけるのである。この思想、この行動に、世界宗教の最も進んだ、最も理想的な姿があると、多くの知性が刮目している。

 大聖人は、熱原の法難で外護の戦いをした南条時光に対して、こう、おっしゃっている。

 「しばらく苦しみが続いたとしても、最後には必ず楽しい境涯になる。たとえば、国王のたった一人の王子のようなものである。どうして国王の位につかないことがあるだろうかと、確信していきなさい」(御書1565㌻、通解)

 大聖人は、つねに「一人の生命」「一人の幸福」を根本にされ、徹底して勇気と希望を送られた。

 ゆえに学会も、まったく同じ軌道を歩む。信心を貫いた人が、最後には必ず勝つ。それを証明していくのが「人間革命」の大道である。

 

2006.2.27婦人部代表者会議


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2020年5月25日

第1676回

心の結び付きが地域を潤す

 

<相手を理解する>

 

 人間が

 人間らしくあること、

 本当の意味での

 充足感、幸福感は、

 “結び付き”を通してしか

 得られない。

  

 一度結んだ友情は

 絶対に裏切らない。

 その人が

 大変になればなるほど

 守り抜いていく。

 これが私の生き方である。

 真の人間として、

 人格と人格で結ばれていく――

 その友情は

 人生の宝である。

  

 友人の影響は、

 ある時には、

 親よりもだれよりも強い。

 いい友達、

 向上しようとしている人と

 付き合えば、自分も向上する。

 「いい友人をつくる」には、

 「自分がいい友人になる」

 以外にない。

  

 大切なことは、

 相手に同情する――あわれむ――

 ということではなく、

 「わかってあげる」

 ということである。

 「理解」することだ。

 人間は、

 自分のことを

 「わかってくれる人がいる」、

 それだけで生きる力が

 湧いてくるものだ。

  

 自分さえよければという

 エゴが渦巻けば、

 地域も社会も壊れてしまう。

 この“分断の魔力”を

 はね返して、

 人と人の麗しい

 励まし合いの世界を

 蘇生させてきたのが、

 わが創価の同志だ。

  

 大山も

 一つの塵から成る。

 大海も

 一滴の露から始まる。

 一人から始まる。

 一人を大切にすることが、

 社会を変え、

 やがて世界を変えていく。

 そして世代を超え、

 永遠の平和を実現する道が、

 広宣流布である。

 

2020年5月24日〈池田大作先生 四季の励まし〉


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2019年2月21日

第1579回
地道な草の根の行動こそ
時代を変える大事業に!


 足元の地域から、
 全ては始まる。
 地域を学び、地域に根を張り、
 地域の人びととつながる。
 その地道な草の根の行動から、
 時代を変える大事業が生まれる。
  
 どんな友情も、
 最初は知らない者同士の
 出会いである。
 自分が引っ込み思案では、
 友情も深まらない。
 勇気をもって、挨拶する、
 会う、語る、縁を結ぶ――
 この日常の
 誠実な振る舞いのなかにこそ、
 わが生命の宇宙を伸びやかに
 開発しゆく人間革命もあるのだ。
  
 自ら動いた分だけ、
 歩いた分だけ、語った分だけ、
 わが地域の
 “平和の地図”は拡大する。
 祈りに祈り、
 心を砕いた分だけ、
 “幸福の地図”は
 光を放っていくのだ。
  
 私どもの発する「声」が、
 広宣流布を前進させる。
 今、語らなければ、
 後々まで後悔を残してしまう。
 未来の「果」は、
 現在の「因」にある。
 創価の勝利のため、
 自身の三世にわたる幸福のために、
 今こそ勇敢に、
 しゃべりまくることである。
  
 何のための一生なのか。
 人生、いかに生きるべきか。
 この問いに答え、
 所願満足の一生を送り、
 しかも、他者の幸福を支え、
 社会の繁栄と
 平和建設に貢献していく――
 これ以上の「心の財」はない。
 そして、この「心の財」は永遠だ。

 

2019年2月17日 〈池田大作先生 四季の励まし〉


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2019年2月5日

第1577回
二月闘争の「ホシ」
一人ひとりが、自分のいる場所で!

 

<特別な作戦などない>

 

 日蓮大聖人の聖誕の月にして、戸田城聖先生の誕生の月である二月を、「報恩の拡大」で飾ろうと、六十七年前(一九五二年)、私は、蒲田支部の若き支部幹事として行動を起こした。
 当時の組織の最小単位である「組」(現在のブロック)を基盤に、異体同心で邁進し、それまでの壁を破る弘教で、広宣流布の突破口を開いた。
 その際、「祈りから始める」「体験を語る」との指針と共に、私は「近隣を大切にしよう」と訴えた。
 これが「伝統の二月」の淵源である。
 特別な作戦などない。要は、一人ひとりが、自分のいる場所で、自分の身近な縁に目を向けて、そこから、勇気の対話の一歩を踏み出すことだ。
 ここで戦うと腹を決めれば、会う人、縁する人に向き合う一念が変わる。自分の祈りが深まれば相手も環境も変わる。それを避けていたら、いつまでも、自分の「本国土」とはならないのだ。
 一番足元の近隣・地域の人びとを眷属と慈しみ、妙法の光で楽土へ照らしていくことが、立正安国の大道なのである。
 大聖人は、大難に挑まれている新潟・佐渡で、悠然と言い放たれた。
 「我等が如く悦び身に余りたる者よも・あらじ、されば我等が居住して一乗を修行せんの処は何れの処にても候へ常寂光の都為るべし」(御書一三四三ページ)
 ともあれ、悩みのない人生がないように、何の課題もない地域など、どこにもあるまい。それでも、わが郷土を、御書の御指南の通りに「よきところ・よきところ」(同一一八三ページ)と一念を定め、皆で知恵を出し、育んでいくのだ。
 その快活な挑戦を続ける中で、事実の上でも、必ずや「三変土田」して、「よきところ」へ転換していけるのである。

 

2月4日付聖教新聞 随筆 「人間革命」光あれ 新時代の黎明


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2018年11月25日

 第1561回
わが地域に勇気の一歩を


 大地に深く根を張ってこそ
 大樹となる。
 人も組織も同じである。
 根無し草では、
 時代の激流に押し流されるだけだ。
 いかなる嵐にも揺るがぬ根――
 それは地域という
 最も身近な大地に張られる。
  
 現代は、無縁社会と言われる。
 それは、地縁や血縁が
 なくなったというより、
 縁を維持し、作り、
 育めていないという
 側面があるのではないだろうか。
 故郷は「自分たちで作るもの」だ。
 今、暮らす地域を新たな故郷とし、
 今、縁する人を同郷の友として、
 友情を広げていきたい。
 そこに喜びも広がる。
  
 近隣の方々との交流というのは、
 自分の心を豊かにしてくれる。
 生活に温かみが出てくるし、
 何ともいえない安心感も生まれる。
 信頼を勝ち得ていく上でも、
 さわやかな挨拶が基本である。
 また、声をかけることからも、
 対話は深まる。
 他人のいいところは、
 「素晴らしい!」と
 率直に伝えることで、
 自分の心が相手の心に届いていく。
 さらに、相手を尊重し、
 その人から学んでいこうと
 質問していくことからも、
 対話は弾む。
 こちらが良い聞き手になれば、
 相手自身が気づいていない力まで
 引き出していけるものだ。
  
 まず、わが地域に
 勇気の一歩を踏み出すことだ。
 まず、わが近隣の一人と
 誠実に対話することだ。
 「世界の平和」と
 「人類の幸福」への確かな貢献は、
 今ここから始めることができる。

 

〈池田大作先生 四季の励まし〉わが地域に勇気の一歩を 2018年11月25日


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2018年3月31日

第1499回

地域の「幸福責任者」に

 

<世界広布の最前線は一対一の対話

 

 地域広布は、
 その地域の人々に、
 生きる希望を広げゆく戦いだ。
 妙法を持った同志は、
 わが地域の「幸福責任者」であり
 「先駆者」なのである。
 
 世界広布といっても、
 その最前線は、
 いずこの国でも、
 一対一の対話ではないか。
 いつでも、どこでも、誰でも、
 目の前に苦しんでいる人がいれば、
 親身に声を掛ける。
 悩みを聞き、共に泣き、
 共に祈り、共に喜び合う。
 この「一人を大切にする」
 人間主義の行動が、
 あらゆる人に
 無条件に開かれているところに、
 創価学会が
 世界に広がった理由があるのだ。
 
 「一対一」の粘り強い対話で
 勝ち得た信頼は、
 何ものにも揺るがない。
 たとえ低俗な悪口等に
 さらされようとも、
 決して崩れない。
 何より対話のなかで、
 自分自身が鍛えられ、強くなる。
 ここに、最も着実な
 平和と正義の拡大があることを
 知らねばならない。
 
 あいさつは、それ自体、
 素晴らしい対話である。
 あせらず、臆さず、
 元気なあいさつから始めればいい。
 「おはようございます!」
 「こんにちは!」と、
 さわやかに声を掛ける。
 明るく、はつらつと接する。
 それだけで
 声を掛けられた人はうれしい。
 信頼関係も築かれる。
 友好拡大といっても、
 全て足もとから始まる。

 

池田大作先生 四季の励まし 2018年3月25日

 


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12月12日13日

わが地域を素晴らしい理想の地域に、

『革命』していこう

 

<自分が一切を担って立とう!>

 

素晴らしき「組織」をつくれ
「人」をつくれ、芸術家のごとく

 

 「わが地域を素晴らしい理想の地域に、『革命』していこう。自分のいるところから変えていこう」こう立ち上がっていただきたい。
 「いい組織をつくる」ことである。「自分で」つくることである。芸術家が、魂を込めて作品をつくるように。
 「人をつくる」ことである。法といっても、人で決まる。よき人材を、必死になって見つけ、集め、広げていかねば勝利はない。
 ただ自分に“おべっか”を使ってくれる、自分のほうが優位に立てる――そんな人間ばかり集めても、何にもならない。どんどん敗北の坂を転げ落ちるだけである。強い人間、優秀な人間、また建設的な反対意見を言える人間を、そばに置けるようになれば、偉大な指導者である。
 「組織をつくる」「人をつくる」。それが、自分の幸福をつくることになる。
 今世で、自分は、どれだけの歴史を残せるか。すべて「一念」と「行動」で決まる。
 「自分は地涌の菩薩である!
  広宣流布のために生まれてきた」
 「ゆえに自分が一切を担って立とう!
  自分が、すべての勝利の原動力になっていこう!」。
 この強き信心に立つのが学会精神である。この強さこそ、学会の強さである。
 この一念で戦いきってこそ、自分自身の本当の「使命」がわかる。自分自身の「本地」がわかってくる。

 

1997年8月27日 第14回本部幹部会・第15回中部総会

 


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2016年8月28日

指導者は変化に対応する柔軟性を!

   

 九州記念幹部会で山本伸一は、成増敬子の抱負を聞きながら思った。
 “熊本も、また大分も、宗門の問題では本当に苦しめられている地域だ。しかし、それをはね返し、ますます広布の炎を燃え上がらせている。すごいことだ。いつか、必ずその地域を回って、耐え抜きながら信心を貫いてこられた皆さんを心から励まし、賞讃しよう”
 彼は会合終了後、「七つの鐘総仕上げの年を記念し」と認めた御書を、成増へ贈った。
 幹部会でマイクに向かった伸一は、仏法者の生き方について語っていった。
 「日蓮大聖人の智慧は平等大慧であり、一切衆生を平等に利益される。その大聖人の御生命である御本尊を信受する仏子たる私どもの人生は、全人類の幸せを願い、行動する日々であらねばならないと思っています。
 私たちが、日本の広宣流布に、さらには世界広布に走り抜くのも、そのためです。
 私は人間が好きです。また、いかなる国の人であれ、いかなる民族の人であれ、いかなる境遇の人であれ、好きであると言える自分でありたい。そうでなくては日蓮大聖人の教えを弘める、仏の使いとしての使命を果たすことはできないと思うからです。
 皆様方も、誰人であろうが、広々とした心で包容し、また、全会員の方々の、信心の面倒をみて差し上げていただきたい。私どもが平等大慧の仏の智慧を涌現させ、実践していくところに、世界平和への大道があります。
 そして、リーダーの皆さんは、物わかりのよい、柔軟な考え方ができる指導者であっていただきたい。硬直化した考え方に陥ってしまえば、時代、社会の変化に対応していくことができず、結局は、広宣流布の流れを閉ざしてしまうことになりかねません」
 国連人権委員会委員長を務めたエレノア・ルーズベルトは指摘している。
 「あらゆる偉大な文明が滅びた理由は、ある意味で、それが固定化し、新しい状況、新しい方法、そして、新しい考え方に柔軟に適応できなくなったからです」(注)

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 エレノア・ルーズベルト著『TOMORROW IS NOW』ハーパー・アンド・ロウ社(英語)


小説新・人間革命 29巻 第3章 清新63


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2016年7月24日

日本一明るい功徳あふれる地域建設

 

<一人ひとりの幸せを祈り抜くことから>

 

 ありのままを御本尊に祈ればいい!
 そして、広布への決意を新たにして!
 山本伸一は、青森・秋田合同の代表幹部会に続いて、秋田県の代表との懇談会や弘前大学会のメンバーとの記念撮影に臨み、さらに、青森文化会館のある地元・大野支部の激励会に出席した。これには、周辺地域の学会員も参加し、約八百人が集った。
 参加者には、家族連れも多く、和気あいあいとした創価家族の集いとなった。
 「ようこそ、ようこそ! 会館を守っていただき、ご尽力に感謝しています」
 伸一が、こう言って広間に現れると、支部長の中沢正太郎と支部婦人部長で彼の妻である美代子が、「先生。ありがとうございます!」と、声をそろえてあいさつした。
 二人は、七年間にわたって、この大野支部の支部長・婦人部長を務めてきた。「日本一明るい功徳あふれる地域建設」をめざして、支部員一人ひとりの幸せを祈り抜くことから戦いは始まった。闘病中の人、事業不振の壮年、夫の入会を願う婦人など、それぞれの悩みを自身の悩みとして必死に祈った。
 「支部長も、婦人部長も、いつ行っても唱題してますね」と評判になった。
 正太郎は、一壮年の再起を願い、半年間、自宅へ、激励に通い続けたこともあった。美代子もまた、家庭訪問を欠かさなかった。
 「何かあると一緒に悩んでくれる」――それが学会の世界である。
 支部のメンバーも、夫妻の個性や性格をよく理解し、力を合わせ、支え合って、支部の建設に取り組んできた。一人を大切にするリーダーの祈りと行動、皆の団結が、模範の支部をつくり上げてきたのだ。
 伸一は、集った同志のためにピアノを弾き、一緒に唱題し、語り合った。
 「苦しい時、辛い時もあるでしょう。そのありのままの思いを、御本尊に訴えて唱題していけばいいんです。“困っています。力をください!”――それでいいんです。御本尊は、なんでも願いを聞いてくださる。そして、この御本尊と共に、広宣流布の使命に生きる決意を固めるんですよ」

小説新・人間革命29巻第3章清新33


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2015年11月28日

『仏法即社会』

これからは、『広宣流布即地域貢献』

 

<地域のために働いてこそ信頼される>

 

奄美に地域建設のモデルあり


 車中、伸一は、利安に鹿児島県創価学会の現況などについて、詳しく尋ねていった。
 利安の話では、奄美の広宣流布が大きく伸展し、広布模範の地域になりつつあるということであった。
 「村によっては、大多数の方が学会を深く理解して、学会の催しがあれば、全力で応援してくださるところもあります」
 奄美大島では、一九六七年(昭和四十二年)に、地域の有力者らが中心になって学会員を村八分にし、「学会撲滅」のデモを行うなどの、激しい弾圧事件が起こった村もあった。
 学会員というだけで仕事を奪われ、食糧品さえ売ってもらえず、脅しも続いた。御本尊を持っていかれ、燃やされた人もいた。
 「その奄美が広宣流布の模範の地域になったことは、本当にすばらしいね」
 伸一が讃えると、利安は語った。
 「はい。奄美の皆さんは、あれだけの弾圧がありながらも、一歩も引かずに、折伏をし抜いてまいりました。仏法は生命の原因と結果の法則であり、信心の結果は、必ず現証となって現れると、言い切ってきました。
 事実、信心を貫き通した人は大きな功徳の実証を示し、反対に、弾圧した人の多くが行き詰まりを感じたようです。まさに現証を通して仏法の力が明らかになり、皆、学会員の言葉に耳を傾けるようになりました。これが奄美広布伸展の第一の要因であると思います」
 山本伸一は、利安真吉の話に、頷いた。
 「そうですか。ともかく、何があったとしても、決して臆することなく、勇気をもって仏法を語り抜いていくことが、地域広布の根本です。その精神を忘れて、策や方法ばかり考えても、何一つ実ることはありません
 「はい。おっしゃる通りだと思います。
 そのうえで奄美の同志は、学会として打ち出した運動は、中途半端に終わらせず、徹底して行ってきました。たとえば、映写運動をするとなれば、町中、村中の人に、その映画を見せようと、フィルムが擦り切れるぐらいまで、根気強く実施してきたんです。
 鹿児島県でも、都市部ですと、一つの運動を打ち出して五、六カ月もすると、いつの間にか立ち消えてしまうことがよくあります。しかし、奄美は、一つ一つの運動に全力を注いで、地道に成し遂げてきました。その積み重ねが、今日、実を結んだんだと思います」
 「鋭い視点です。一つ一つのテーマに対して、どれだけ真剣に取り組んでいくか――ここにすべてが凝縮されています。それを、いい加減に終わらせ、前に進んでいくということは、しっかりと鉄筋を組まずに、ビルを建てようとしているようなものです。
 ほかには、どんなことが奄美の発展の力になってきたと思いますか」
 利安は、少し考えて、言葉をついだ。
 「学会員一人ひとりが、大きく地域に貢献してきたことではないでしょうか。
 地域のために何もしなければ、口でどんなに立派なことを言っても、誰も信用してくれません。そこで学会員は、先生のご指導の通りに、積極的に地域の人びとのために身を粉にして働いてきました。
 地域広布が進んでいる支部などに行くと、ほとんどの方が、集落の区長や、農業委員、民生委員、PTA、消防団、老人クラブ、婦人会などの役員として活躍しております」
 伸一は、微笑を浮かべて言った。
 「『仏法即社会』です。これからは、『広宣流布即地域貢献』と考えるべきでしょう」
 山本伸一は、奄美に思いを馳せながら言葉をつぎ、利安真吉に語った。
 「学会員が、本腰を入れて地域貢献に尽くしていくならば、地域の皆さんにとっては大きな力になるでしょう。
 私たちは、学会にあって、一人の人を大切にすることや、自他共の幸せを創造する生き方を学んできました。それを糧に、地域のために働いていくんです。いつも学会員だけで集まって、何かしているというのでは、社会での信頼を勝ち取ることはできません。
 その意味で、奄美から、鹿児島県から、地域建設の新しい潮流を起こしてください」

小説新・人間革命27巻激闘271頁


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2015年10月23日

わが地域こそわが使命の舞台

 

 「本有常住」の世界とは、三世にわたってつねに存在し、壊れざる世界をいう。
 「常寂光土」とは、根本的には御本尊のまします場所であり、妙法を信受し、広布に励む地涌の友の活動の場も、また「常寂光土」へと変えていける。
 とかく人は、自分が住んでいる地域の良さが、なかなかわからないものだ。「こんな田舎より都会のほうがいい」とか、「海外に行けば、もっといい暮らしができるかもしれない」等々と思う。しかし、住む場所が人の幸・不幸を決めるのではない。また、いつも遠くにばかり思いを馳せて、足元が見えないようでは、いつまでたっても幸福の実像は結べない。
 他の場所ではない。今、自分がいるところを「本有常住」の世界ととらえ、豊かで幸福に満ちた「常寂光土」のごとき地域をつくりあげていくことである。そこに、それぞれの地域で活躍する妙法の友の使命がある。
 わが地域を心から愛し誇りとしながら、地域に最大に貢献していこう――こう決めて前進していく人こそ、人生に確かな「幸福」と「広宣流布」の歴史を築くことができる。そして地域に、多くの友と多くの福運の花を咲かせゆくことができるにちがいない。
 どうか皆さま方は、″わが地域こそわが使命の舞台″との、すがすがしい決意で進んでいただきたい。

 1989年10月18日京都記念幹部会


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2015年8月21日~23日

離島広布に人間共和の模範の縮図あり

 
  彼は、離島本部の幹部に語った。
 「島では、実証を示す以外に、広宣流布の道を開くことはできません。学会員が現実にどうなったかがすべてです。だから、功徳の体験が大事になる。そのうえで、最も重要なのが、学会員が、どれだけ島のため、地域のために尽くし、貢献し、人間として信頼を勝ち取ることができるかです。それこそが、広宣流布を総仕上げする決定打です」


小説 新・人間革命 28巻 勝利島 25


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2015年1月23日 

広布を推進する根本原理


 広宣流布をいかに進めるかは、各地域によって異なってこよう。たとえば、人口過密な大都市と、過疎の山村や離島とでは、人びとの生活や人間関係等にも違いがある。その実情に即して、仏法理解の進め方、学会活動の在り方を、考えていかねばならない。
 日蓮大聖人は、「其の国の仏法は貴辺にまか(任)せたてまつり候ぞ」(御書一四六七㌻)と仰せである。そこに暮らす人びとが、わが地域の広宣流布の責任をもつのだ。
 地域に応じて、活動の進め方は異なっても、広布を推進する根本原理に変わりはない。
 第一に大切なことは、なんとしても、この地域を広宣流布していこうという「決意」である自分が広布に一人立って、わが手で、この地域を幸福の園にしようという一念と行動がなければ、何年、何十年たとうが、何一つ現状を変えることはできない。
 第二に、学会員が地域で「信頼」を勝ち得ていくことだ信頼という土壌が耕されてこそ対話も実る。信頼は人間関係の基である。
 第三には、各人が信仰の「実証」を示し切っていくことである。経済革命や病の克服、和楽の家庭の建設などは、当然、大事な実証となる。また、さまざまな人生の試練に出遭っても、それに負けない強い心を培い、人格を磨き、誰からも好かれ、尊敬される人になっていくことは、黄金の輝きを放つ実証といってよい。
 この「決意」「信頼」「実証」をもって前進するなかに、地域広布の大道が開かれるのだ。

 

小説 新・人間革命 28巻 広宣譜51

 


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2015年1月18日 

麗しき人間共和の先駆のモデルを!


 近年、イギリス政府が、世界の多くの科学者と協力して行った研究調査があります。そのテーマは、「人間が、より豊かな心で幸福でいるためには何が必要か」についてです。
 そこでは、日常の生活の中で実践できる五つの項目が勧められています。
 第一は、周りや地域の人々と「つながること」。
 第二は「活動的であること」。
 第三は「関心を持つこと」。
 第四は「学び続けること」。
 第五は、人に何か良きものを「与えること」です。
 すなわち、身近な家族や友人、地域を大切にして、人間とつながり、生き生きと活動する。社会や環境に積極的に関わり、学ぶことを怠らず、人のために献身する」――ここに、豊かな心で幸福に生きるための要諦があるというのです。
 私たちの日々の学会活動には、この全ての要素が含まれていると、いってよいでしょう。
 皆さんが、毎日、行学の二道に励んでいること。そして、友のために動き、語り、励ましの笑顔を贈り、地域友好を広げ、社会貢献を積み重ねていること。
 その最も地道な積み重ねこそ、最先端の科学の知見に照らして、最も充実した生命の軌道なのであります。
 大聖人は、地域で奮闘する門下に仰せになられました。
 『其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ、仏種は縁に従つて起る是の故に一乗を説くなるべし』(御書1467頁)と。
 今年も、私たちは、わが地域社会の大地に、仏縁という究極の幸福の種を蒔きながら、これからの地球社会をリードしゆく、麗しき人間共和の先駆のモデルを、賢く仲良く朗らかに、創り広げていこうではありませんか!
 私も、そのために戦い続けていきます。

 

 2015.1.12付聖教新聞メッセージ

 


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2014年12月11日

いよいよ壮年部が躍り出る時代に

 

<わが地域に人間共和の城築け>

 

 二十一世紀には、いよいよ壮年部が、本格的に地域へ躍り出る時代が到来するのだ。壮年の力で、学会の盤石な組織を築き上げ、さらに、地域社会のかかえるさまざまな問題の解決にも真っ向から取り組み、わが地域に人間共和の城を築き上げていくのだ。
 かつては、定年後の生活を“余生”ととらえる人が多かった。しかし、これからは、長年培ってきた力をもって、地域に、希望を、活力を与える“与生”であらねばならない。
 仏法即社会であり、地域広布即地域貢献である。一人ひとりが、地域のため、人びとのために、何ができるかを考え、果敢に貢献の行動を起こしていくなかに、幸せの拡大があり、広宣流布の建設もあるのだ。
 日蓮大聖人は仰せである。
 「一切衆生の異の苦を受くるは悉く是れ日蓮一人の苦なるべし」(御書七五八㌻)
 人びとが苦しむ問題があれば、それをわが苦ととらえ、その解決のために奮闘していくのが、仏法者の生き方といえる。
 壮年が、その使命を自覚し、地域建設の中核となり、推進力となっていってこそ、わが地域の建設も、繁栄も、勝利もある。


小説 新・人間革命 28巻 広宣譜21

 


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2014年12月1日

今いる場所で理想の人間共和の実現を!

 

 山本伸一は、未来に思いを馳せながら、北海道の友に呼びかけた。
 「戸田先生を顕彰するこの墓地公園には、国内にとどまらず、将来は、世界各地から、多くの人びとが来られるでありましょう。
 どうか、その意味からも、この厚田に、世界の模範となる、麗しい理想的な人間共和の社会を築いていただきたい。そのためにも、地域を大切にし、学会員であるなしにかかわらず、厚田の人びとを守り、友情と信頼の強い生命の絆を結んでいってください」
 ホール・ケインは『永遠の都』のなかで、次のように綴っている。
 「もし“人間共和”がいつ実を結ぶのかと聞かれたら、われわれはこう答えればよいのです、たとえば、まずあそこにひとつ、ここにひとつ、あるいはあそこの国、ここの国といったように、世界が“人間共和”をつくりあげるような下地が出てくれば、従来の世界を支配してきた権力は、こんどは“人間共和”によって支配されるようになるだろう、と」(注)
 理想は、どこか遠くにあるものではない。自身の今いる場所で築き上げるものなのだ。

 

小説 新・人間革命 26巻 厚田 54頁


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2014年5月8日

 『広宣流布即地域貢献』

 
 「ほかには、どんなことが奄美の発展の力になってきたと思いますか」
 利安は、少し考えて、言葉をついだ。
 「学会員一人ひとりが、大きく地域に貢献してきたことではないでしょうか。地域のために何もしなければ、口でどんなに立派なことを言っても、誰も信用してくれません。そこで学会員は、先生のご指導の通りに、積極的に地域の人びとのために身を粉にして働いてきました
 地域広布が進んでいる支部などに行くと、ほとんどの方が、集落の区長や、農業委員、民生委員、PTA、消防団、老人クラブ、婦人会などの役員として活躍しております」
 伸一は、微笑を浮かべて言った。
 「『仏法即社会』です。これからは、『広宣流布即地域貢献』と考えるべきでしょう」

 

小説 新・人間革命 27巻 激闘39


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2014年2月22日

だからこそ、人間共和の模範を!

 
「学会の同志は、久遠の縁によって結ばれた法友であります。
 学会では、誰かが病などの悩みをかかえて苦しんでいると聞けば、多くの同志が題目を送ってくれます。さらに、同志が他界した折にも、皆が真心の唱題をしてくれます。
 また、先輩の方々は、〝少しでも信心を深めてほしい。幸せになってもらいたい〟と、足しげく後輩の激励に通う。そして、悩みに耳を傾け、わが事のように心を痛め、涙しながら、懸命に励ましを送る。
 そこには、なんの利害もない。これほど尊く、美しく、清らかな人間愛の世界はありません。学会の組織のなかでつくり上げてきた、この無形の宝を社会に開いていくのが、広布第二章です。不信と猜疑と嫉妬が渦巻く時代だからこそ、わが地域に、この伊豆の地に、麗しい人間共和の模範を築き上げていっていただきたいのであります!」

 

小説 新・人間革命 27巻 正義40


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2014年1月2日

世界広布は即地域なり!


 「志」は広く世界へ!
 「行動」は足元の地域から――こうした地涌の勇者たちの志念堅固な大前進が、私の最高の喜びである。
 置かれた状況がどうであれ、理想を持ち、向上し続ける人は「世界を変えゆく主人公」となれる。これが、立正安国の信心だ。
 世界広布の内実は、地域広布に他ならない。そこで眼前の一人と仏縁を結び、語り合い、励まし合いながら、自他共の人間革命の波を起こすことなのだ。
 その確かな生き方こそ、どんな権威よりも強く気高いことを証明し、その異体同心の団結こそ、いかなる権力にも勝る平和の力となる――この真実を示してきたのが、我らの創価の誉れの歴史なのである。
 民衆詩人ホイットマンは快活に叫んだ。
 まだ試みられていない手つかずの未来は、まったく何の差別もなしに、君たちのために、ぼくたちのため、皆のためにある」
 新しい世界、新しい未来を創る主役は誰か?
 他ならぬ君であり、貴女なのだ。我ら民衆なのだ!

 見よ、堂々とそびえゆく創価の新時代の人材城を!
 全員が尊き地涌の使命を持った天下の良材だ!
 ゆえに、一人ひとりを尊敬し、「一騎当千」の広宣流布の闘士に育てよう!
 多くの同志が仲良く力を発揮できる団結をつくろう!
 どんな試練も、苦難も、妙法と共に、学会と共に生きゆく我らに、変毒為薬できないものはない。
 これからも、共に大勝利の人生、所願満足の人生を飾りゆこう! いやまして、朗らかに、「我らの勝利の大道」を進み抜くのだ!

 

聖教新聞2013年12月27日付「我らの勝利の大道」119(完)『新時代の人材城』 

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2013年10月21日

 これ以上に尊い悩みはない!

 

 わが地域の広宣流布をどうするか、どう発展させるか――これ以上に尊い悩みはない。そこを離れては、空論である。観念である。
 結論から言えば、祈って工夫することだ。自分が責任をもち、皆と力合わせながら、執念をもって戦い続けることだ。
 「自分の戦場で勝ってみせる」と決めて、題目を唱え、悩み、苦しみながらも、わが地域の広宣流布を前進させていく――その人が英雄である。その人を諸天は厳然と守る。 
 
創価新報2013年10月16日付勝利の人間学

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2013年8月21日

我が地域に「人間共和」の地球モデルを

 

 どんな高邁な観念論よりも、具体的な実践が大事である。
 平和は、どこか遠くにあるのではない。身近な地域に根差して、「一人」の人を大切に励ましていくことから始まる。今いる場所で、心を開いて、仲良く賢く、人間と人間の心の絆を結ぶことが、確実な平和の創造となる。
 現代は、地球一体化の時代である。青年のスクラムで、わが地域に「人間共和」の希望のモデルを創り上げれば、そこから世界へ、千波万波を起こしていくこともできるのだ。

 

創価新報2013年8月21日付勝利の人間学


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2013年4月3日

三変土田の大闘争を

 

 あらゆるものが変化、変化の連続である。その変化を、善の方向へ、幸福の方向へと変えていくのが私たちの信心である。ゆえに、人は必ず善く変わることができる。

 環境もまた、必ず善く変えることができる。

 法華経には、“仏が国土を三度変じて浄土とした”と説かれる。 広宣流布とは、この娑婆世界を仏国土に変えていく「三変土田の大闘争」である。

 ゆえに、今おかれた環境を嘆いてはならない。いよいよ闘志を燃やすのだ。仏国土を開く儀式は、二度、三度と繰り返されて成就した。祈りに祈り、粘り強く挑戦を重ねてこそ、わが地域の「三変土田」は成し遂げられることを忘れまい。

 

創価新報 勝利の人間学 第21回


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2013年1月29日

自己責任論の諦めと驕り

 

つまり、仏道を行じるとはほかでもない。目の前で苦しんでいる人、困っている人たちに寄り添い、わが事のように心を震わせ、苦楽を共にしようとする生き方にこそある。(中略) 他人が病気や老いに苦しむ姿を見て、人生における敗北であるかのようにみなすことは誤りであるばかりか、互いの尊厳を貶めることにつながってしまう。

 

聖教新聞2013.1.26付第38回SGI記念提言


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2012年12月25日

自国が大変な時は他国も同じ

 

「ソ連(当時)の首脳も人民も人間です。中国の首脳も人民も人間です。その認識に立ち、『人類は、一つの共同体である』との国際世論を高めていくべきです。そこに、明確な目標を定めて挑戦していただきたいんです。 国際社会に、多くの課題があることは当然です。しかし、貴国が大変な時はソ連も中国も大変なんです。自国が大変な時は他国も同じなんだと考え、対話を進めてください」

 

小説 新・人間革命 26巻 法旗 16


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2012年12月15日16日

自分の足元を固めよ

 

戸田先生は喝破された。「自分の足元を固めた人が勝者となる。自らの地域を磐石に築いた者が勝利者となる。これが鉄則である。生き抜く人生の鉄則である」

 

聖教新聞2012.11.3付今日も広布へ38


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2012年11月4日

誰が庶民を護るのか

 

「いったい誰が、庶民を護るのか? それは、創価学会である!」「庶民が強くなるとは、どういうことか? 学会が強くなることである!」恩師がよく吐露されていた真情である。いつの時代も、災害や世の乱れに最も苦しむのは庶民だ、庶民が強く賢くなり、連帯するために学会はある。ゆえに、戸田先生は晩年、地域における学会の組織、すなわちブロック組織の充実に力を注がれた。

 

聖教新聞2012.11.3付 我らの勝利の大道 地域広布の勇者 下 

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2012年8月22日

「人道」は「国家」よりも上

 

国家主義というのは、一種の「宗教」なのです。ちょっとむずかしいかもしれないが。「国」というものが最高に尊厳であって、国のためなら民衆の命を犠牲にしてもかまわない・・・「国」を〝神様〟にした宗教が「国家主義」です。このことは、トインビー博士も言われていた。近代の国家主義は、信じるものがなくなった〝心の空白〟に、古代の「集団力への崇拝」が復活してきたものだ、と。しかし、絶対に国家主義は誤れる宗教です。「国のために人間がいる」のではない。「人間のために、人間が国をつくった」のです。これを逆さまにした〝転倒の宗教〟が国家信仰です。牧口先生、戸田先生は、「国家」の上に「人間の道」を置いていた。国は大事かもしれないが、人類共通の「人道」はもっと大事だ。日本も大切だが、「人類全体」はもっと大切なんだ、と。

 

青春対話 2 青春の視座 277~頁


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2012年8月9日

学会の会館は地域の灯台

 

「地域広布を推進していくには、地域の方々に、学会の会館はわが町の誇りであると、思っていただけるようにすることです。したがって、会館の使用に関しては、駐車や駐輪、騒音などで、近隣に迷惑をかけることがないように心がけていただきたい。そして、『学会の会館があると、地域が明るくなり、活気づく。町が栄える』と言われるようにしていくことが大事です。また、会館を立派にするのは、もし、地震や台風などの災害があった時には、地域の方々の避難所としても使えるようにするためでもあります。地域を守り、繁栄させ、人びとを幸福にしていくための会館です。学会の会館は、地域の発展に寄与する灯台です。皆さんは、その灯台守の自覚で、会館を守っていってください」

 

 小説 新・人間革命 22巻 新世紀 17頁


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2012年7月11日  

地域の協力・団結を

 

地域の協力、団結は、社会建設の基盤である。防災や防犯、環境改善や相互扶助も、地域の人と人とが心を通わせ合うなかで、初めて可能になるのだ。その人間の心と心を結ぶには、対話の波を起こさなければならない。

 

小説 新・人間革命 23巻 未来 36頁 

世界広布新時代

創立100周年へ

2030年 

 

世界青年学会

開幕の年

(2024年)

2013.11.18

広宣流布大誓堂落慶

更新日

2024.5.10

第2301回

 

日天月天ワンショット

日めくり人間革命URL