2023年3月29日
第2209回
その地にしかない輝く宝
<共に生きる隣人が宝の人>
「ローカル」という言葉には、
「特有の」という意味がある。
いずこにも、
その地にしかない特有の歴史があり、
文化があり、誇りがある。
哲学があり、希望がある。
「地方」とは、
その土地の無数の宝がちりばめられて輝く、
「地宝」ともいえようか。
わが郷土が宝土であり、
そこで共に生きる隣人が宝の人となるのだ。
『随筆 対話の大道』、238ページ
2023年3月15日
広布の実践が最極の回向
『各々は法華経一部ずつあそばして候えば、我が身ならびに父母・兄弟、存亡等に回向しましまし候らん。』
〈五人土籠御書、新1638・全1212〉
〈通解〉
あなた方は法華経一部を身で読まれているのですから、その功徳は、わが身ならびに父母・兄弟、存命の人、亡くなった人の全てに回向されることでしょう。
〈池田先生が贈る指針〉
難を乗り越え、広宣流布に尽くす祈りと実践こそ、最極の追善回向である。生死を超えて、家族も眷属も、友人も知人も、必ず常楽我浄の成仏の境涯へ導くことができる。
題目で結ばれた我らの生命の絆は、永遠であり自在である。常に一体で進み、故人の使命と宿縁の国土をも妙法の大福徳で照らしゆくのだ。
2023年3月15日〈御書と未来へ〉 池田先生が贈る指針
2023年2月度
我が友こそ勇気の王者よ
<創価学会は宗教界の王者なり>
寒風を突いて、祈り、走り、語り広げた、
あの蒲田支部の「二月闘争」のさなか、
同志と心熱く排した一節がある。
「撰時抄」の「正像二千年の大王よりも、後世をおも思わん人々は末法の今の民にてこそあるべけれ」※1との仰せである。
どんな輝かしい時代に、
どんな豪勢な大王と生まれるより、
濁悪の世に無名無冠の民として、
あえて苦労を背負いながら、
妙法を唱え、
広宣流布に生きることこそ、
最極の栄光なのだ。
「末法の今の民」に
無上の誇りと歓喜を教えてくださった
御本仏と恩師への報恩感謝の心で、
私たちは苦悩の庶民の輪に飛び込み、
「共に幸福を勝ち取ろう!」と言い切っていった。
皆で壁を破り、一か月の最終報告を終えようとする、まさにその時、「ちょっと待って。もう一世帯、実った!」と地区担当員(地区女性部長)が息を切らせ、弾んだ笑顔で駆けつけ、一支部で二百一世帯という劇的な拡大となったのである。
自らも途方に暮れるほどの宿命と戦いつつ、
負けじ魂の信心と、
ありのままの人間性で
「もう一人、また一人」と
幸の仏縁を結びゆく
地涌の使命の群像が、
わが創価家族である。
草創期、生活苦や病苦に立ち向かう学会員への悪口に対し、
戸田先生は呵々大笑しながら、
「それでは、あなたは悩める人を何人救ったのですか」と切り返された。
誰が何と言おうと、
法のため、人のため、地域・社会のために、
労苦を惜しまず献身する生命にこそ、
民衆の王者の風格と福徳は光るのだ。
六十年前、雪の降る欧州で、
私は同志と試練の風雪にも勇んで進もうと語り合った
――行動すれば、
縮こまった心の世界が大きく広がっていく。
勇気をもって、
戦うぞと決意してぶつかっていけば、
敵をも味方にすることができる、と。
恩師が宣言された「宗教界の王者」の勇気で、
伸びゆく後継の王子・王女に
民衆王者の宝冠を託しゆこう!
師子王の
心たぎらせ
壁破り
民の笑顔の
道を開けや
※1 新版166頁、全集260頁
2023年大白蓮華2月号№880 巻頭言
日めくり人間革命URL