今日の日めくり

2024年9月25日

第2314回

「健康」とは何か

 

生死を超えて、汝の為すべきことを為せ!>

 

 「健康」とは何か。

 その結論は「菩薩の生命」です。

 

 人のために戦い続ける一念──それが真の「健康」だと私は思う。ただ″健康食品″を食べ、自分のことだけ考えて、安楽な暮らしを願う──それが健康だとは思わない。

 「健康」を象徴する薬王は、信念に「殉教」した菩薩であった。

 「戦う生命」それが「健康な生命」です。

 

 私もお会いしたが、ルネ・デュボス博士(世界的医学者)は言っておられた。「心配のない世界でストレスもひずみもない生活を想像するのは心楽しいことかもしれないが、これは怠けものの夢にすぎない」(『健康という幻想』田多井吉之助訳、紀伊国屋書店)と。(さらに「地球は想いの場所ではない。人間は、必ずしも自分のためではなく、永遠に進んでいく情緒的、知能的、倫理的発展のために、戦うように選ばれているのだ。危険のまっただなかで伸びていくことこそ、魂の法則であるから、それが人類の宿命なのである」〈同前〉と)

 

 ストレスや悩みをも、生命力に転じていく。

 それが「毒を薬に変える(変毒為薬)」妙法です。

 「大いに楽しく生きよう」という仏法の境涯の実現です。

 そのためには、戦いです。

 「生死を超えて、汝の為すべきことを為せ!」です。

 この使命感の前には、生も死もない。

 この献身の前には、死苦さえが前進の力に変わる。

 

「法華経の智慧」薬王菩薩本事品 (第二十三章)池田大作全集 第31巻


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2024年9月17日

第2313回

妙法を持った指導者は

だれよりも謙虚に、また真剣に、誠実に、

 ″民衆とともに歩む″人でなければならない。

 

 偉大な人格は、

 高い所にあぐらをかいて

 人を見くだすようなことは決してしない。

 謙虚である。

 だからこそ小川が大河へ、

 大海へと流れ注ぐように、

 多くの人々が自然のうちに慕い集まってくる。

 

 次元は異なるが、

 仏法では「教弥いよいよじつなれば位弥いよいよひくし」

 (妙楽『止観輔行伝弘決』〈大正四十六巻〉)と説く。

 「教えが、勝れたものになるほど下根の衆生をも救う力があり、

 悟りを得る者の位は低くなる」との意味である。

 

 その原義をふまえたうえで、

 わかりやすく指導者論に約せば、

 

 勝れた「法」を説く人ほど、

 より広範な「民衆」の中に飛び込んでいくべきである、

 との教訓を得ることができよう。

 

 妙法は大海にも譬えられる最高の「法」である。

 ゆえに、妙法を持った指導者は、

 だれよりも謙虚に、また真剣に、誠実に、

 ″民衆とともに歩む″人でなければならない。

 

 民衆の心から離れ、

 ″われ、尊し″と見おろすような態度は、

 微塵もあってはならない。

 

 そうなってしまっては、

 いったい、だれが民衆を守るのか。

 皆が不幸である。広宣流布も滞ってしまう。

 指導者の責任は重大である。

 

 1991.8.4 県・区夏季研修、第二回長野県総会 池田大作全集第78巻


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2024年9月16日

第2312回

「差別される側」に身を置け!

 

自分が「高い所」にいて、

安穏に暮らしているだけなら、

もう仏法は死んでいる。

 

 ともあれ、

 どんなきらびやかな言葉も、

 民衆の現実の苦しみに背を向けたのでは、

 偽善にすぎない。

 

 自分が「高い所」にいて、

 安穏に暮らしているだけなら、

 もう仏法は死んでいる。

 

 法華経の真髄を弘めるために出現された大聖人が、

 あえて社会的に最も「低い所」にお生まれになり、

 御自身を「旃陀羅が子」と宣言なされた深義を、

 かみしめなければならない。

 

 大聖人は、あえて、

 一番苦しんでいる民衆の中に生まれ、

 「差別される側」に生まれて、

 大迫害を受けながら、

 「差別する人間」たちとの人権闘争を展開されたのです。

 この戦いこそが法華経なのです。

 

「法華経の智慧」終論 池田大作全集 第31巻

 


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2024年9月15

第2311回

他者への「思いやり」の行動が、

自分を「癒す」

 

 人を救うことによって、自分も救われる。

 これは心理学のうえからも言われています。

 

 癒しがたい心の苦しみを担って、

 「生きる力」をなくしてしまった人が、

 どうやって立ち直るか。

 

 いくら自分の苦しみを見つめても、

 ますます落ち込んでしまうケースが余りにも多い。

 それと反対に、

 同じような苦しみを味わっている人のもとへ行き、

 その人を助けることによって、

 自分も「生きる力」を回復すると言うのです。

 

 他者への「思いやり」の行動が、自分を「癒す」のです。

 

 現代は、「人に尽くす」ことが、

 何か「損」のような風潮がある。

 

 「慈愛」などというと、

 冷笑されるような雰囲気もあるが、

 そういう傲慢が、

 どれほど社会を不幸にしているか、

 はかり知れないね。

 

 ガンジーに、ある時、アメリカ人宣教師が聞いたという。

 「あなたの宗教とは何ですか、インドの未来の宗教はどのような形をとるのでしょうか」。

 むずかしい宗教論議をふっかけられたガンジーは、何と答えたか。

 ちょうど、その部屋に二人の病人が伏せっていた。

 ガンジーは二人を指さして、あっさりと、こう答えた。

 「奉仕すること、仕えることがわたしの宗教です。未来のことなど慮っていません」。

 そして、ガンジーにとって、政治もまた「奉仕」であり、「最も貧しい人」たちに仕えることだったと言うのです。(森本達雄著『ガンデイーとタゴール』第三文明社。引用・参照)

 

 行動です。

 「菩薩行」にしか宗教はない。仏法はない。

 本来の政治も、教育もない。

 

「法華経の智慧」嘱累品(第二十二章)池田大作全集 第31巻


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2024年9月13

第2310回

師の指導通りか

今こそ、

厳粛に「自己」を見つめる時だ!

 

 師弟とは、

 弟子の「自覚」の問題です。

 

 形式ではない。

 師匠に何回、会ったとか、そばにいるとか、幹部だとか、

 それは形式です。

 

 たとえ師匠から離れた地にいようとも、

 直接話したことがなくても、

 自分が弟子の「自覚」をもって、

 「師匠の言う通りに実行するのだ」と戦っていれば、

 それが師弟相対です。

 

 根幹は、師匠対自分です。

 

 組織の機構や役職等は方便です。

 それをまちがうと、大変です。

 仏法という「師弟の世界」を壊して、

 官僚的な「形式の世界」にしてしまったら、

 大変なことになる。

 

 どんなに人知れず、

 陰で働いていても、

 師匠の指導通りにやっているならば、

 師弟相対は深い。

 それが外れていたら、

 どんなに華々しく行動していても、

 何にもならない。

 

 師弟の道を離れて、

 仏法はないのです。

 

 

 「法華経の智慧」嘱累品(第二十二章)池田大作全集 第31巻


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2024年8月27

第2309回

人生とは、

自分自身への永遠なる旅

 

 法華経をどう読んでいくのか──日蓮大聖人は御義口伝に仰せです。

 「廿八品の文文句句の義理我が身の上の法門と聞くを如是我聞とは云うなり、其の聞物は南無妙法蓮華経なり」(全794)と。

 

 法華経二十八品の一文一句が、

 ことごとく妙法の当体である自分自身のことを説いている。

 決して、遠くのことを説いているのではない。(中略)

 それは、

 どこまでも「自分自身が仏である」という真理への旅である。

 人生とは、自分自身への永遠なる旅なのです。

 

 「法華経の智慧」序品 池田大作全集 第29巻


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2024年8月23

第2308回

人生のうえに起こる一切が

「功徳」

 

 

 広宣流布のための悩みであれば、

 菩薩界所具の地獄界、仏界所具の地獄界でしょう。

 こんな尊い悩みはない。

 悩みの山に挑戦すればするほど、

 乗り越えれば乗り越えるほど、

 仏界は強まっていく。

 その意味で、信心が強ければ、

 マイナスは即プラスであり、罰も即利益なのです。

 人生のうえに起こる一切が功徳なのです。

 

 今、どんな姿をしていても、

 一切が「成仏イコール人間革命」という今世のドラマにとって、必要不可欠の一場面一場面である。

 ″真実″(仏界)を表している″方便″(九界)なのです。

 これが秘妙方便です。

 

 大聖人は「苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき苦楽ともに思い合せて南無妙法蓮華経とうちとなへ唱ゐ居させ給へ、これあに自受法楽にあらずや」と仰せです。苦楽は九界であり方便。妙法を唱えるのは仏界であり、仏の真実の智慧の世界です。

 苦も楽も、信心という大きな高い境涯から悠々と見おろしていく。

 そして妙法の喜びを楽しく味わっていく──それが「妙法蓮華経方便品」を身読したことになるのです。

 

「法華経の智慧」方便品(第二章)池田大作全集 第29巻

世界広布新時代

創立100周年へ

2030年 

 

世界青年学会

開幕の年

(2024年)

2013.11.18

広宣流布大誓堂落慶

更新日

2024.10.15

第2313回

 

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