行き詰まり

2021年10月30日

第1764回

「行き詰まり」との永遠の闘争

 

<「魔」が勝つか、「仏」が勝つか。

「仏法は勝負」>

 

 伸一の話は、青春時代の自分の体験に及んだ。 「戸田先生が事業の再建のために苦闘されていた時代が、私にとっても、最も苦しい時代でした。健康状態も最悪であり、給料は遅配が続き、無理に無理を重ねていました。

 そして、先生とお会いしていた時に、つい弱音を口にしてしまったことがありました。

 その時、先生が、厳しく言われた言葉が忘れられません。

 『伸一、信心は行き詰まりとの永遠の闘争なんだ。魔と仏との闘争が信心だ。それが〝仏法は勝負〟ということなんだ

 人生には、誰でも行き詰まりがあります。事業に行き詰まりを感じている人もいるかもしれない。夫婦の関係にも、行き詰まってしまうことがあるでしょう。子育てでも、人間関係の面でも、あるいは、折伏や教学に励んでいる時も、行き詰まりを感ずることがあるかもしれません。

 しかし、御本尊の力は広大無辺であり、宇宙大であります。ゆえに、私たちの生命も、無限の可能性を秘めています。つまり、問題は私たちの一念に、行き詰まりがあるかどうかにかかっています。それを本当に自覚した時には、既に勝利の道が開かれているんです。

 もし、行き詰まりを感じたならば、自分の弱い心に挑み、それを乗り越えて大信力を奮い起こしていく。戸田先生は、それが私たちにとっての『発迹顕本』であると言われたことがあります。

 長い人生には、信心なんかやめて、遊んでいたいと思うこともあるでしょう。病気にかかってしまうこともあれば、家族の死に直面し、悲しみに沈むこともあるかもしれません。それは、煩悩魔という行き詰まりとの〝闘争〟であり、病魔という行き詰まりとの〝闘争〟であり、死魔という行き詰まりとの〝闘争〟といえます。

 それを唱題で乗り越え、絶対的な幸福境涯を開き、最高に意義ある人生を創造していくところに、仏法の最大の意味があります。

 ゆえに、何か困難にぶつかったならば、行き詰まりとの〝闘争〟だ、障魔との〝闘争〟だ、今が勝負であると決めて、自己の宿命と戦い、勇敢に人生行路を開いていっていただきたいのであります」

 

<新・人間革命> 第2巻 錬磨 96頁~99頁

2017年4月13日

勝利のリズムで前進

 

<最初の一歩は最後の一歩につながる。
最後の一歩も最初の一歩からである>

 

 

 生活の
  リズムをつくれや
   信心で
  健康長寿を
   賢く生きぬけ

 

 四月は就職や進学、また転居など、

 新しい生活をスタートする時である。
 張りのある勤行・唱題を起点として、

 聡明に、はつらつと、

 新生活のリズムを創り上げていただきたい。


 決して難しく考える必要はない。
 まず張り切って、一歩を踏み出すことが。

 たとえ、つまずいても、朗らかに、

 たくましく、次の一歩を踏み出せばよい。


 今日一日を勝つことだ。

 仮に、今日うまくいかなくても、

 心機一転して、

 明日は勝っていけばよい。


最初の一歩は最後の一歩につながる。

 最後の一歩も最初の一歩からである


 これはイタリアの登山家

 ラインホルト・メスナー氏の信念である。

 大けが等にも屈せず、

 人類初となる八千メートル峰・

 全十四座の完全登頂を成し遂げた。


 前進の途上には、

 言うに言われぬ試練もあるだろう。

 しかし臆していては、

 到達できない。


 私も、四十代前半の頃、

 無理がたたって、

 大きく体調を崩してしまったことがある。

 高熱が打ち続き、

 ペンを手にすることさえ

 思うようにならなかった。
 その時、私は、日々、

 一枚でも原稿を書き残そうと挑戦した。

 一枚書くごとに「正」に字の一画を記し、

 五枚、十枚と積み重ねて、

 作品を完成させていった。


 こうした挑戦は、

 その後の私の執筆活動に、

 またトインビー博士をはじめ、

 世界の知性との対談集などにすべて生きている。


 行き詰まりを突破するためには、

 今、自分ができることから始めることだ。

 その小さな挑戦を、

 根気強く繰り返すことだ。

 それが、

 自分自身を飾る黄金譜となることを忘れまい。

 

2012年4月18日聖教新聞

 我らの勝利の大道 勝利のリズムで前進(下)

024/01/25  10:27

 

●行き詰まり●  の検索結果  90 件

 

1.く人間革命>第3巻  宣告  272ページ

れば理解できないところのものまでを、深く洞察した果ての意見書であった。そ

れは、東洋的な哲理に根差した英知が、彼の所論の随所に、その光芭を放ってい

るところからも証明される。西欧近代に発した思想が、すべて●行き詰まり●をきた

し、世界が、救済の道を東洋の英知に求めようとする時、東京裁判において示さ

れた、パールの澄んだ鏡のような厳格な理解と、その底に流れる東洋的発想は、

時代を超えて重要な示唆をもたらすものとなろう。

2. く人間革命>第5巻  布石  313ページ

第一歩を踏み出した。  こうなると、それまで信心を黙認していた両親が、猛烈

に反対しだした。帰宅が、 しばしば深夜になる彼は、締め出され、時に納屋で夜

を明かさねばならなかった。  白谷は、就職問題と信心の●行き詰まり●から、五〇

年 (昭和二十五年) 秋、上京して戸田城聖を訪ね、指導を仰いだ。戸田の最も辛

い、苦難の日が続いていたころである。  戸田は、遠来の青年に、懇切な指導を

してから、最後に言った。

3. く人間革命>第7巻  飛翔  17ページ

富山は、一九五一年 (昭和二十六年) 八月、泉田筆頭理事の後を受けて支部長に

就任している。当時、小岩支部は、 A級の大支部として華々しい活踵をしてい

た。ところが、一年半たった現在、支部順位で七位に転落。その●行き詰まり●は、

日を追って深刻化していたのである。  富山は、生真面目であるだけに、責任を

感じて、あがいていたにちがいない。彼が、一人悩んでいる間に、事態はずるず

ると悪化した。戸田は、憂慮しながら、叱咤と激励を忘

4. く人間革命>第7巻  飛翔  66ページ

うに、この日朝、鳩山派の二十二人が自由党を脱党した。  そのために、不信任

案は、二百二十九対二百十八で成立したのだ。これに対し吉田は、衆議院解散で

応じたのである。  発足わずか半年で、第四次吉田内閣は●行き詰まり●、いわゆる

「バカヤロー解散」 となって、四月十九日に、第二十六回総選挙が行われること

となった。年度代わりの時期でもあったが、予算案も法案も、あえなく犠牲にさ

れてしまった。  戸田城罪は、そうした国内外の

5. く人間革命>第7巻  水滸の誓  216ページ

みを考えていたのではない。広宣流布の使命に生きる彼の意志が、やがては、い

つか遺志として残る時のことまで思い描いていたのだ。  過去にも、彼は、それ

を行っている。  五0 年 (昭和二十五年) 秋、出版事業が●行き詰まり●、さらに信

用組合が崩壊した時、戸田は、刑事賣任を問われかねない状態に追い込まれてい

た。その時、彼の苦悩の底に思い浮かんだのは、彼の発心した広宣流布達成への

流れを、今、絶やしてはならぬという決意であった

6. く人間革命>第7巻  水滸の    250ページ

 

ばしり流れることをしないで、枯渇してしまうように思われた。  彼は、妙法を

音楽で説明することに懸命であったわけである。説明は表現とはならない。彼

は、この誤りに気づかず、作曲をもって仏法を表現することに●行き詰まり●を感じ

て、一人苦しんでいたのだった。  彼は、今、戸田から、妙法は最高の智慧であ

ることを教えられた。そうだとするならば、妙法という智慧こそが、闊達な優れ

た音楽的表現を生むはずである。  妙法を五線紙に

7. く人間革命>第9巻  展開  227ページ

については、はるかに自由主義社会の方が束縛がない。  したがって、フランス

やイタリアの共産主義者の、宗教についての大胆な発言が相次いで起こり、他の

自由主義国においても、宗教についての再考が、現代文明の●行き詰まり●からなさ

れつつある。自由主義社会にあっても、社会主義社会にあっても、異

8. く人間革命>第12巻  憂愁  230ページ

の前進であった。  時には、どうしようもない●行き詰まり●を覚え、自らの非力を

痛感することもあった。そんな時には、戸田から厳しく叱られた日のことが、懐

かしく思い返されるのである。  伸一にとっては、たまに戸田の自宅を報告のた

めに訪れ、身近に指示を仰ぐことが、

9. く新 ・人間革命>第2巻  錬磨  90ページ

は、はつらっとしていた。  大会では、夫が戦死し、男児をつれて再婚した婦人

の体験が語られた。  彼女は、再婚した相手の六人の子どもとの、人間関係に悩

んでいた。 しかも、染め物の工場を経営する夫は、仕事に●行き詰まり●、ギャンブ

ルに走っていった。生活苦と子どもとの不仲の末に、夫婦喧嘩が続き、死を考え

たことさえあった。  そんな時、知人から仏法の話を聞き、夫妻で入会。唱題を

重ねるうちに、夫は賭け事をやめ、仕事にも精を

10. く新 · 人間革命>第2巻  錬磨  98ページ

料は遅配が続き、無理に無理を重ねていました。  そして、先生とお会いしてい

た時に、つい弱音を口にしてしまったことがありました。  その時、先生が、厳

しく言われた言葉が忘れられません。    『伸一、信心は●行き詰まり●との永遠の闘

争なんだ。魔と仏との闘争が信心だ。それが `仏法は勝負、 ということなんだ』

人生には、誰でも●行き詰まり●があります。事業に●行き詰まり●を感じている人も

いるか

11. く新 ・人間革命>第2巻  錬磨  99ページ

あります。  長い人生には、信心なんかやめて、遊んでいたいと思うこともある

でしょう。病気にかかってしまうこともあれば、家族の死に直面し、悲しみに沈

むこともあるかもしれません。それは、煩悩魔という●行き詰まり●との 澗争、で

あり、病魔という●行き詰まり●との ‘闘争  であり、死魔という●行き詰まり●との

ミ闘争ミといえます。  それを咀題で乗り越え、絶対的な幸福境涯を開き、最高に意義

12. く新 ・人間革命>第2巻  錬磨  100ページ

幕を閉じた。  会合を終え、浅草駅に向かう婦人たちの足取りは軽やかだった。

炎天下の道は、歩き始めると汗が噴き出てきたが、日傘のなかには、さわやかな

笑顔の花が咲いていた。      さあ、頑張ろう ! 信心は●行き詰まり●との ‘闘

争、なのだ。  三百万世帯という指標に向かって、婦人たちの、はつらつとした

行進の足音は一段と高まっていった。  山本伸ーは、この夏から秋にかけて、青

年たちの本格的な訓練を開始し、一人ひとりを一

13. く新 ・人間革命>第2巻  錬磨  127ページ

精神性にかかってくるからです。  いかに制度や環境を整えたとしても、人間の

悩みを克服し、向上心や自律心を培うといった、内面の問題を解決することはで

きません。もし、宗教をいつまでも排斥していけば、精神の●行き詰まり●、荒廃を

招くことになります。ゆえに、人間の精神をいかに磨き、高めていくかを真剣に

 

考えるならば、真実の宗教の必要性を痛感せざるをえないでしょう。  そのためにも、大事なことは各国の指導者との対話だと私は

14. く新 · 人間革命> 第2巻  民衆の旗  322ページ

の代表幹部との懇談を重ねた。そして、時間をかけて、幹部一人ひとりを指導し

ていった。会合などの行事が終了した年の瀬は、彼にとって個人指導のまたとな

い好機であった。  中核となる幹部が悩みに負けていたり、●行き詰まり●を感じて

悶々としていれば 力を十分に発揮することはできない。また、幹部が自分の欠

点や誤りに気づかなければ 組織の発展

15. く新 ・人間革命> 第3巻 平和の光  314ページ

は、御本仏である大聖人の御境涯を述べられたものですが、私たちに即していえ

ば 広宣流布のために苦労し、祈り抜いていくならば 仏の智慧が、大生命力が

わいてこないわけはないということです。 したがって、どんな●行き詰まり●迄且互

破り、大勝利を得ることができる。 しかし、それには精進を怠ってはならない。

常に人一倍、苦労を重ね、悩み考え、戦い抜いていくことです。  皆、長い旅の

疲れが出ているかもしれないが、今回の旅は、東洋広

16. く新 ・人間革命> 第4巻  青葉  154ページ

と思うが、どうだろうか」    「はい! 結構です」  男子部長の谷田昇ーが、

元気な声で答えた。  伸ーは言った。    「いかなる団体でも、青年に勢いがあ

り、青年がいかんなく力を発揮しているところは、永遠に●行き詰まり●がない。

学会の未米を担い、広布の永遠の道を開いていくのは青年部です。だから私

は、全青年を、これまでにも増して、本格的に育成したいと思う。青年部を中心

に、新しい広官流布の流れをつくることが、会長就任

17. く新 ・人間革命> 第4巻  大光  309ページ

時、偶然、グルントヴィの思想を知るのである。  その後、コルは、グルントヴ

ィの 「フォルケホイスコーレ」 の構想に共嗚し、それを実践しようと、学校の設

立に奔走する。 しかし、決して裕福ではない彼は、資金的に●行き詰まり●、グルン

トヴィに援助を求めた。一面識もない青年の依頼ではあったが、グルントヴィ

は、並々ならぬ情熱を感じたのであろう。コルに対する援助を快諾するのであ

る。  こうして、コルの 「フォルケホイスコーレ」 が開

18. く新 · 人間革命> 第5巻  開道  66ページ

ーこの当時、日本では、五十五歳を定年とする企業がほとんどであった。  イギ

リスに比べ、社会保障の制度の遅れた日本では、高齢者の比率が増えれば、医療

や介護など、さまざまな問題が生じよう。また、年金制度も●行き詰まり●、年金だ

けで生活することは困難になる可能性も高いにちがいない。  それを避けるため

には、年金制度だけでなく、定年制も見直し、高齢者にも、広く就労の

19. く新 ・人間革命> 第6巻  宝土  15ページ

向かって、必死に努力しています。 しかし、慈悲をもって人に接しようと思って

も、その思いとは裏腹に、ともすれば、利己的な生き方に流されてしまうのが、

人間ではないでしょうか。  また、人生には、挫折もあれば●行き詰まり●もある。

そうした時に、何ものにも負けない強さをもち、それを堂々と乗り越えていける

かどうかに、幸·不幸の鍵がある。そこに、仏法を求めざるをえない理由があり

ます」  河原崎は、神妙な口調で言った。    「よ

20. く新 · 人間革命> 第6巻  宝土  17ページ

負けてはいけません。人間には●行き詰まり●があっても、仏法に●行き詰まり●はな

いのですJ  山本伸ーは、真剣であった。河原崎寅造という、アラブを愛する逸

材の大成を願いつつ、彼は語った。    「人間は使命をもって生まれてきています。

 

はつらつとしていた。  伸ーは、出発間際まで、上野夫妻を全力で励まし続け

た。    「今日は、元気な奥さんとお目にかかれて、大変に嬉しい。  ともか

く、何かあったらお題目ですよ。御本尊の力は無限であり、●行き詰まり●はありま

せん。だから、自分では、どうしようもないと思っても、御本尊に祈ることによ

って、いかなる事態も打開していくことができるんです。  それから、あなたに

お願いしたいことが一つあります。これから先、こ

22. く新 ・人間革命>第7巻 文化の華  48ページ

和の実現という高邁な大目的、大理想を掲げ、実際に、三百万世帯になんなんと

する民衆を救ってまいりました。  ある時は、医師にも見放され、生きる希望さ

え失った人のもとに足を運び、また、ある場合には、人生に●行き詰まり●、自殺を

考えている人と粘り強く語り合い、朝な夕な、民衆の幸福のために働き抜いてき

ました。  したがって、創価学会こそが、高遠な理想をもち、大理念を掲げて、民衆のなかに飛び込

23. く新 · 人間革命>第7巻 萌芽  169ページ

入会していたが、矢部は信心には反対であった。その折の語らいのなかで、戸田

が矢部の宗教観の誤りを鋭く指摘すると、彼は素直に話を聞けず、戸田に腹を立

てた。  ところが、それからーカ月ほどして、仕事のうえで●行き詰まり●が生じ

た。彼ぱ悩み続け、ノイローゼぎみになってしまった。そして、これが契機とな

って、矢部は信心に目覚めたのである。  それからは戸田を慕い、個人的に指導

を求めるようになっていった。 しかし、戸田が逝去す

24. く新 ・人間革命>第7巻  早春  202ページ

六二年 (昭和三十七年) の九月には、男子部員に続いて、一人の女子部員が西ド

イツにやって来た。耳鼻咽喉科の医師の高石松子である。  彼女は干葉大学の医

学部を卒業し、念願の医師となったが、友人との人間関係に●行き詰まり●、また、

医師としての自信も失いかけていた。  彼女の義姉は、医学の粋を尽く して治療

しても治らなかった病を、信心で克服した体験をもっていた。その義姉に勧めら

れ、五八年 (同三十三年) に入会したのである。

25. く新 · 人間革命>第7巻 操舵  349ページ

員たちは、組織の指示によって弘教に励んでいるのではなかった。信仰によって

自身が人生の苦悩を乗り越えてきたという確信と、広宣流布の使命に生きる喜び

から、勇んで弘教に走ってきたのである。  同志は、人生に●行き詰まり●、悩み苦

しむ友がいると、黙って見過ごすことはできなかった。

26. く新 ・人間革命>第8巻  宝剣  108ページ

じ取っていた。  伸ーは、語り続けた。    「戸田先生は、戦時中、ご自分が投

獄された時、誰がどういう態度をとり、何を言ったかを、出獄後、詳細に奥様に

尋ねられたと言われていた。  また、戦後、先生の事業が●行き詰まり●、最悪の事

態を迎えられた時にも、皆がどうするか、弟子たちがどんな行動に出るか、 じっ

とご覧になっていた。

27. く新 · 人間革命>第8巻  宝剣  118ページ

立体的な活動を展開し、各界において有為なる人材、一流指導者として巣立ちい

かねばならない」  そして、 「全人類の福祉」 と 「世界平和」 に寄与すること

を、青年部の目標として掲げたのである。  次いで、時代の●行き詰まり●の根源

に、指導者自身の●行き詰まり●があると喝破し、新しき指導理念、新しき指導者が

待望されていると訴えた。

28. く新 · 人間革命>第8巻  清流  252ページ

なの。悪いのは私なのよ。だから、主人を許してあげて !」  三重子は、涙ぐみ

ながら懇願した。  夫の広司も、冷静さを取り戻したのか、ポツリ、ポツリと、

弁解を始めた。      自分が関係している会社の経営が●行き詰まり●、その資金繰

りに奔走していたが、打開の目途は立たなかった。また、以前に、手がけた事業

の失敗もあり、その返済もあって金を借りたというのである。  岸坂は、沼山夫

婦に、きっぱりと言った。    「事膚はともあ

 

29. く新 · 人間革命> 第9巻  鳳雛  183ページ

きます。  諸君は、その自覚で、今日の日を思い起こして、前進していただきた

い。そして、毎年、七月十六日には、鳳雛会が参集し、成長の節を刻む、記念の

日にしたいと思う」  それから伸ーは、戸田城聖の事業が●行き詰まり●、窮地に陥

った時に、ただ一人立って、師を守り抜いたことを述べ、こう語った。    「私

は、今日集まった諸君を、頼りにしてまいります。諸君が成長してくれれば、私

も、年ごとに安心することができる。  しかし、

30. く新 ・人間革命> 第10巻  幸風  134ページ

時に、悠々と乗り越えていくためには、生命の鍛錬が必要です。精神の骨格とな

る、信心への大確信が必要なんです。  この文化祭に全力で取り組み、唱題を根

本に、あらゆる困難を克服してこられた皆さんは、 1仏法に●行き詰まり●はない、

との体験をつかまれたと思います。  こうした体験を、どれだけ積んできたかに

よって、仏法への揺るぎない大確信が育まれ、何があっても負けることのない、

強い自身の生命が鍛え上げられていきます。  そ

31. く新 · 人間革命> 第10巻  新航路  222ページ

。メンバーも大喜びすると思います」  彼女は、メンバーのことを常に考える、

思いやりにあふれたリーダーであった。  エイコ ・リッチは、一九五八年 (昭和

三十三年) に、横浜で、姉の勧めで入会した。  恋愛に●行き詰まり●、悶々として

いた時であった。妹の幸せを願い、真剣に信仰を勧める姉

32. く新 ・人間革命> 第10巻  桂冠  340ページ

それは、かつて、伸ー自身が、心の底から感じてきたことであった。  彼

は、一九四九年 (昭和二十四年) の一月、少年雑誌の編集者として、戸田城聖の

経営する日本正学館に勤務した。  しかし、戸田の事業は●行き詰まり●、一年足ら

ずで、戸田が専務理事となって始めた東光建設信用組合の、外交の仕事に替わら

なければならなかった。  だが、ほどなく、この信用組合も苦境に陥り、倒産の

やむなきに至る。  そして、戸田が最高顧問と

33. く新 · 人間革命> 第11巻  暁光  45ページ

した。原始林を開拓し、農園を開いたものの、経営が●行き詰まり●、農業をあきら

めざるをえなくなったことが、父親が信心を始めた動機であった。農業をやめて

から、人生に希望をなくし、落胆しきっていた父親が、日ごとに元気になってい

く姿を見て、彼も、信心をする気になったので

34. く新 ・人間革命> 第11巻  開墾  137ページ

ということも、勇気も、智慧も、歓喜も、向上心も、あるいは、自分を律すると

いうことも、生命力のいかんで決まってしまうといえる。その生命力を無限に涌

現しゆく源泉こそが唱題なんです。ゆえに、唱題根本の人には●行き詰まり●がな

い」  皆、題目の力は教えられてきたし、それぞれが、体験もつかんできた。 し

かし、唱題の意義を、伸ーから間くことによって、さらに確信を深めていった。

「ともかく、日々、何があっても、題目を唱え抜い

35. く新 · 人間革命> 第11巻  躍進  332ページ

尊重の政治であり、それによって築かれる社会こそ、われらの理想社会であると

思うのであります」  次いで彼は、資本主義も共産主義も、ともに 「人間不在」

の政治に陥り、本末転倒の姿となっていることに、本源的な●行き詰まり●があると

指摘していった。    「資本主義社会においては、利潤の追求が第一義であって、

そのため、人間一人ひとりの幸福が犠牲にされることも少なくない。共産主義社

会においても、画ー的な経済体制、全体主義的な国

36. く新 ・人間革命> 第12巻  新緑  13ページ

い分析の眼を向け、人間疎外の問題について論じていった。現実社会のかかえる

問題を直視し、その解決に取り組んでいくなかにこそ、仏法者の真実の生き方が

あるからだ。    「現代の思想家、知識人が憂えている文明の●行き詰まり●等の問題

は、究極的には、人間性喪失、すなわち、人間疎外の問題であります。  これ

 

は、物質文明、機械文明の目覚ましい発達に比べて、精神文明が立ち遅れ、人間

が主体性を失い、生命の尊厳を忘れたゆえであります

37. く新 · 人間革命> 第12巻  新緑  15ページ

可欠であることを述べた。  しかし、西洋の資本主義の基盤となったキリスト教

も、また、共産主義も、●行き詰まり●を呈しており、色心不二の大生命哲学、すな

わち、日蓮仏法こそが、新しき精神文明を開きゆく力であると訴えたのである。

最後に彼は、決意も深く、こう結んだ。    「私どもは、生涯、いかなる嵐が吹

き荒れようが

38. く新 ・人間革命> 第12巻  天舞  199ページ

の建設であります。そして、世界の人びとの幸福と平和を基調とした、大文明の

建設であります。すなわち、色心不二の大生命哲学を根幹とした、中道主義によ

る文明の開花であります。  今や、資本主義も、社会主義も●行き詰まり●、日本

も、アジアも、さらに世界も、大きな歴史の流れは、一日一日、一年一年、この

中道主義に向かっていることは間違いありません。  また、それが時代の趨勢で

あると、私は断言しておきたい。

39. く新 · 人間革命> 第12巻  栄光  316ページ

た。  山本伸ーは、工事が無事に終了し、明後年の四月に、開校を迎えられるよ

うに真剣に祈念した。  彼は、戸田城聖亡きあと、牧口の創価教育学を実践する

学校を建設する必要性を、痛切に感じてきた。戦後教育の●行き詰まり●が、あらゆ

る面で露呈していったからである。  機会均等を基本原理とする戦後の民主主義

教育は、財力や身分による教育の差別をなくすことには、大きな成果を示した。

六・三制の義務教育の実施は、国民共通の基礎教

40. く新 ・人間革命> 第14巻  智勇  59ページ

と呼んでいた安田講堂に立てこもり、 `闘争、を支援した。機動隊が入った日

は、御茶ノ水駅周辺を解放区にしようと、道路にバリケードをつくる学生たち

と、行動をともにした。  そのころ、実家から、 ‘父親が仕事で●行き詰まり●、体

調を崩した、という連絡が入っていた。=年生への進級を前にした一九六九年

(昭和四十四年) の三月下旬、森井は函館に帰った。父親は、親族とトラブルが

あったうえに、部下の起こした不祥事の管理責任を厳しく追

41. く新 · 人間革命> 第14巻  智勇  72ページ

は東大二年の村田康治が就いた。  また、綱領には、次のようにあった。

「世界的な規模で、既存の体制と価値観が崩壊し始めている。西欧的近代市民

社会の産物である近代合理主義に立脚した、全ての思想・哲学の●行き詰まり●を示

すものである。  その原因は近代合理主義の人間不在にある。それは人間の本質

について深く把握できず、人間自身の変革を成し遂げる思想・哲学たり得なかっ

たところに、現代社会の混乱の本源がある。我々新学同

42. く新 ・人間革命> 第14巻  智勇  92ページ

尊として御図顕になられた。この御本尊を信受し、一切衆生の救済を、わが使命

として生き抜くなかにこそ、自身の 「仏」 の生命を開く唯一の道があるのだ

海野哲雄は、何日か、学会の出版物を熟読し続けた。●行き詰まり●を呈し

ていた自分の精神の闇夜に、光が差していくように感じられた。    ‘万人が

「仏」 の生命を具えているということは、国家、民族等々を超えた、生命の尊厳

と人間の平等を裏づける原理ではないか。また、仏法の法

43. く新 · 人間革命> 第14巻  使命  181ページ

とです。人間としていかに生きるかということを教えることです。そこに教育の

根本的な使命がある。国家も、社会も、そのことに最大の力点をおくべきです。

そうでないと、一時期は経済的に霊かになっても、将来、必ず●行き詰まり●ます。

もしも、子どもたちの 『心』 が歪んでしまえば やがて、社会を崩壊させるこ

とになります。 『心』 の育成を忘れた日本は、このままでは、三流国になってし

まう。私も、未米を担う青少年のために、全力をあげ

 

44. く新 · 人間革命>第14巻  大河  359ページ

という窮地を脱し、第二代会長に就任する直前の、一九五一年 (昭和二十六年)

四月二十日である。  戸田が、その着想を初めて伸一に語ったのは、前年の八

月、戸田が経営の指揮を執っていた東光建設信用組合の経営が●行き詰まり●、業務

停止となった時のことであった。

45. く新 ・人間革命>第15巻  蘇生  83ページ

「尾高さん、戦いは勝ったよ !」  尾高の、優しそうな目がキラリと光った。

尾高は、水道衛生設備の会社を営んでいた。 しかし、事業に●行き詰まり●、万策

尽きて、二年前に一家で入会した。  彼らは、信心で必ず苦境を脱してみせる

と、真剣に活動に励んでいた。特に、この十日間で、伸ーから徹底して信心を学

び、生涯の基盤をつくろうと、強く決意していたのであ

46. く新 ・人間革命>第15巻  蘇生  84ページ

和三十年八月の札幌だったんです。皆さんは、それぞれが貧乏や病の宿命を断ち

切り、妙法の偉大さを証明するために、この法戦に集ってこられた。  その強い

自覚をもつならば 力が出ないわけがありません。御本尊に●行き詰まり●はありま

せん。意気揚々と痛快に戦おうではありませんか!」

47. く新 ・人間革命>第15巻  創価大学  116ページ

共感し、創価大学に教育の理想を見いだし、勇んで集ってくれたのである。祝賀

会では、その教授らが、来賓たちに、創価大学の使命を力説する光景が随所に見

られた。  大学紛争によって露呈された、大学教育の混迷と●行き詰まり●を憂える

多くの識者が、創価大学に期待を寄せていた。    「人間教育、平和の創造を掲げ

たその理念は、二十一世紀を照らし出す希望の光です」 と語った来賓もいた。ま

た、 「人間としての新しい価値観を示せる大学は、

48. く新 ・人間革命>第15巻  創価大学  126ページ

発表並びに告辞を行った。彼は、創立者の山本伸ーが示した三つのモッ トーを通

し、人間教育、文化建設、平和創造こそ、創価大学の使命であることを述べた。

さらに、大学紛争に見られるように、今や、多くの大学が●行き詰まり●を呈して

おり、 「大学革命」 が極めて重要な課題となっていることを強調し、その先駆を

担って誕生したのが創価大学であると語った。  また、民衆の幸福と平和を守

り、二十一世紀に向かって、新しい文明を築く、スケ

49. く新 ・人間革命>第15巻  創価大学  236ページ

、ルネサンス、宗教改革、ナショナリズムの勃興など、幾多の変遷を重ねなが

ら、現代文明が築かれてきたことを論じていった。  だが、伸ーは、その現代文

明は、今や人間性の喪失や公害、大学の崩壊など、既に深刻な●行き詰まり●を見せ

ていることを指摘し、新しい次の時代の開幕のために、新しい大学、新しい哲学

の興隆が、今こそ必要であることを訴えた。  青葉は、厳寒の冬に発芽の準備を

整える。人生も、また文明も、試練に挑む戦いによっ

50. く新 · 人間革命>第16巻  入魂  39ページ

みるか。否定的にみるか、肯定的にみるか      人の生き方は全く異なってく

る。  仏法で説く、 「変毒為薬」  「煩悩即菩提J  「生死即涅槃」 等の原理は、マ

イナスをプラスに転ずる哲学であり、そこに立脚する限り、●行き詰まり●はない。

また、一つ一つの物事をどうとらえるかは、人間の生命力と密接に関わってく

る。  弱気になり、活力のない時には、物事を前向きにとらえようとしても、つ

いつい後ろ向きに考えてしまうものだ。人間の思

 

51. く新 · 人間革命>第16巻  入魂  44ページ

前にすると、伸ーは、励まさずにはいられなかった。    「君たちのなかには、日

の当たらないアパートの、小さな部屋に住んでいる人もいるでしょう。私も、青

年時代は、同じような暮らしでした。  戸田先生の事業は●行き詰まり●、学会は存

亡の危機に瀕していた時代でした。へとへとになって部屋に帰っても、寒くて寒

くて、 しかも、食べる物も何もない。一杯のお茶さえない。  しかし、私は、毅

然として、阿修羅のごとく、戸田先生のもとで戦

52. く新 ・人間革命>第16巻  入魂  45ページ

を競い合う節として、毎年、一月の十五日を中心に、学会本部に集い合い、有意

義な会合をもっていこうではありませんか」  未来への目標をもつことは、希望

の太陽を心にいだくことだ。希望がある限り、人生に挫折ゃ●行き詰まり●はない。

53. く新 ・人間革命>第16巻  入魂  57ページ

日々、自分の壁を破ることができたんです。  それは、広宣流布をわが使命とさ

れ、現代における地涌の菩薩のリーダーとして立たれた戸田先生の、大生命と感

応していったからです。広亘流布の師弟の道を行く人には、●行き詰まり●がありま

せん。師匠と心が一つにとけ合った時、無限の力が湧くというのが、私の人生の

結論なんです」  人間が自身の力を最大限に発揮し、自分を生かしきる道こそ

が、 I師弟不二」 の道であることを、伸ーは確認して

54. く新 ・人間革命>第17巻  本陣  103ページ

とりに全精魂を注ぎ、厳しくも温かい励ましを重ねて送り出した。    「ひとたび

行くからには、その国の士となる覚悟をもて ! その国の人びとに尽くし抜

け!」  海外生活は決して容易ではない。遊び半分では自身も●行き詰まり●、周囲

も迷惑する。特派員は、皆、珠玉の人材である。ゆえに伸ーは、全員を大成させ

たかったのだ。  彼の植えた励ましの種子は、やがて見事に花開いていく。この

なかから各国の理事長などとして活躍するメンバーが

55. く新 ・人間革命>第17巻  希望  135ページ

せん」  最後に、伸ーが語ったのは、 「青春」 についてであった。  彼は、

「青春時代」 は長い人生のなかで、叢も華やかで楽しい時代であるといったよう

な、通り一遍の話をするつもりはなかった。女子学園生たちが●行き詰まり●、落胆

した時に、 ‘そうだ !、と勇気を鼓舞できる話をしておきたかったのである。

無内容な、ありきたりの話というのは、皆の貴重な時間を奪う罪悪といってよ

い。  伸ーは、青春とは何かについての、自らの洞察

56. く新 ・人間革命>第18巻  前進  278ページ

も心していたのは、いかに自分を律するかであった。  自営業というのは、とも

すれば、金銭の管理も杜撰になり、どんぶり勘定になりやすい面がある。また、

ついつい自分を甘やかしてしまいがちである。実は、事業の●行き詰まり●の背景に

は、その甘さが必ずあるものだ。  坂田には、一つの夢があった。それは、地域

 

の同志が、遠慮なく使える会場をつくりたいということであった。そのために、

なんとしても事業を軌道に乗せたかった。  事業

57. く新 · 人間革命>第18巻  前進  284ページ

。  彼は、庶民を平気で犠牲にする、経済、政治の在り方に、憤りを感じていた

のである。  伸ーは、悪徳商社による買い占め、異常な物価上昇、中小企業の倒

産、経済苦による一家心中などをあげ、日本社会は完全に●行き詰まり●の様相を呈

していることを語った。  そして、この混乱は、経済の繁栄にのみ心を向け、他

の一切を切り捨ててきたことにあると、その要因に迫り、事態を打開する方途に

言及していった。    「今こそ日本は、 ゾ人間と

58. く新 ・人間革命>第19巻  陽光  212ページ

それは、中世の時代精神を形成したスコラ哲学に新たな光をあて、近代の出発

点であるととらえた講演であった。そして、現代文明が●行き詰まり●を呈した今、

新しい時代の開幕のために、新しい大学、新しい哲学の興隆が必要であることを

訴えていた。  副総長は、その講演の翻訳を読み、大いに共感したというのであ

る。  同行の幹部たちは、世界の知性による

59. く新 ・人間革命>第21巻  SGI 74ページ

してきた。その精神は、マレーシアのよき伝統として、浩方にも受け継がれた。

よき精神が、生き生きとして継承されている組織は強い。ましてや青年を大切

にし、育んでいこうという心が脈打ち、流れている組織には●行き詰まり●はない。

永遠の発展がある。  オ可浩方は、自分が米日するたびに、マレーシアから創価大

学に留学したメンバーと食事を共にしながら、こう言って激励してきた。    「私

も、若ければ 山本先生がつくられた創価大学で

60. く新 ・人間革命>第21巻  共嗚音  295ページ

先して肉や野菜を焼き、集った人たちに配っていった。  引き続いて、庭で懇談

会が行われた。  メンバーは伸一に、次々と質問をぶつけた。  妻の病で悩ん

でいるという青年の訴えもあった。職場での下積み生活に●行き詰まり●を感じてい

るが、どうすればよいかとの質問もあった。  伸一は、一つ一つの質問に対し

て、全力で、誠実に答えていった。  悩みに押しつぶされそうな眼前の同志を、

どう励まし、勇気づけるか。  暗から明へ、絶

61. く新 · 人間革命>第22巻  新世紀  20ページ

、 `先生の出獄から三十年にして、実質的に日本第一の教団となった今日の創価

学会を、先生がご覧になったら、どれほどお喜びか、と思うと、目頭が熱くなる

のを覚えた。  山本伸ーは、戸田城聖の経営していた事業が●行き詰まり●、戸田が

同志に迷惑をかけまいと、学会の理事長辞任を発表した日のことが、思い起こさ

れてならなかった。  それは、伸一の入会三周年の記念日にあたる一九五0 年

(昭和二十五年) の八月二十四日、東京・西神田の学

62. く新 ・人間革命>第22巻  潮流  149ページ

ト曲を生んだ名ピアニストである。  ハンクスが信心を始めたのは、三年前の一

九七二年 (昭和四十七年) 、三十二歳の時であった。既に彼は、ジャズ界をリー

ドする存在として脚光を浴びていた。 しかし、自らの音楽に●行き詰まり●を感じて

いたのだ。

63. く新 · 人間革命>第22巻  波濤  222ページ

いね。また、お会いしよう」  短いやり取りであったが、伸ーは、彼らと師弟の

原点をつくろうと、真剣であった。  原点があれば、心は揺れない。何があって

も、そこに返れば 新しい力が湧く。原点をもつならば ●行き詰まり●はない。

結成一周年を迎えた一九七二年 (昭和四十七年) の夏季講習会にも、 「波濤

会」 は、喜々として集ってきた。そして、新たに第二期生として二十一人が任命

されたのである。  その後も、一騎当千の信心強盛

64. く新 ・人間革命>第22巻  命宝  391ページ

 

の時が、宿命転換の、人間革命のチャンスなんです。 遺負けるものか!、と、不

屈の闘魂を燃え上がらせて、信心を貫いていくことです。  そして、ひたぶる

に、お題目を唱え、広宣流布に走り抜いていくんです。信心に●行き詰まり●はあり

ません。私も、唱題第ーで、ここまできました。  祈れば、自分が変わります。

己心の仏の生命が開かれ、周囲の人も変えていくことができる。さらに、大宇宙

が味方します。

65. く新 ・人間革命> 第23巻  敢闘  352ページ

の道に生き抜くことを、深く決意した日であったのである。      入信三周年を

迎えた五0 年 (同二十五年) のこの日に、戸田は、学会の理事長辞任の意向を、

発表したのだ。  戸田の経営する信用組合の事業が完全に●行き詰まり●、業務停止

となったのである。  彼は、戦後、会長不在のなか、理事長として、学会再建の

責任を担ってきた。だが、これ

66. く新 ・人間革命> 第23巻  敢闘  356ページ

「確かに、これは、みんな読んだ本だよ。よく集めてきたな…...」  それか

ら、青春時代を思い起こしながら、峯子に語っていった。    「当時は、苦難が嵐

のように襲ってくる毎日だった。戸田先生の事業は●行き詰まり●、何力月も給料は

もらえなかった。結核は悪化し、毎日、発熱が続いていた。真冬になっても、オ

ーバーもない。そのなかで、へとへとになるまで働いたよ。    ‘今日、倒れるか

もしれない。 しかし、負けるわけにはいか

67. く新 ・人間革命> 第24巻  母の詩  40ページ

さつをした。短い練習期間にもかかわらず、美事な、大成功の文化祭となったこ

とに対し、関係者の努力に深謝した。そして、現代社会の進むべき道について、

語っていったのである。    「今日、人類は、あらゆる面で、●行き詰まり●の様相を呈しております。あらゆる指導者は、この状況をどう打開するか、真剣に悩み、

また、その方途を模索しております。

68. く新 ・人間革命> 第24巻  母の詩  41ページ

礼讃の文化が花開きました。また、オリンピック競技も行われ、その期間中は、

戦争も休んだといわれる。こうした文化を支えたものは、民衆の心からの熱望で

あったといえましょう。  今日の人間疎外をはじめ、現代の●行き詰まり●は、人類

が政治優先、経済優先に陥り、人間を見失ってしまった帰結であると、私は、申

し上げたいのであります。今こそ、人類は、 『人間』 という原点に返り、政治優

先主義、経済優先主義から、人間性の発露である、文

69. く新 ・人間革命> 第24巻  灯台  315ページ

十六年) に福岡で入会。やがて名古屋に移り、スーパー業界に飛び込んだ。急成

長を遂げる業界にあって、生命線を握る出店の仕事に従事した彼は、多忙さに流

され、信仰の世界から遠ざかっていった。  波留は、随所で●行き詰まり●を感じ始

めた。  店舗づくりのアイデアの枯渇、自信喪失、心身の疲弊、仕事への意欲も

失っていった。  その苦しさを紛らすために酒に溺れた。体調も崩し、円形脱毛

症にもなっていた。妻との喧嘩も絶えなかった。

70. く新 ・人間革命> 第24巻  灯台  367ページ

して言えば、何があっても、御本尊を決して疑うことなく、題目を唱え抜いてい

くこと以外にありません。  人生は、順調な時ばかりではない。事故に遭うこと

もあれば 病にかかることもある。また、仕事や人間関係の●行き詰まり●など、さ

まざまな苦難や試練があるものです。その時こそ、 ‘必ず信心で乗り越えてみせ

る !、 と、心を定めて唱題するんです。そして、地涌の菩薩の使命に生き抜こう

と、仏法を語り抜いていくんです。  強盛に、自行

71. く新 ・人間革命> 第25巻  福光  95ページ

の間、多くの同志の姿を見てまいりました。  臆病な人、わがままな人、学会を

うまく利用しようとした小才子、要領主義の人、名聞名利の人など、さまざまな

人がおりました。そういう人たちは、結局、退転し、最後は●行き詰まり●、無残な

姿を露呈しています。  しかし、牧口先生、戸田先生の指導通りに、一途に信心

 

を貫き通した人は、途中、大変な苦労があっても、最後は、すべて乗り越え、見

事に境涯革命しております」  伸ーは、仏法の厳

72. く新 · 人間革命>第25巻  薫風  233ページ

スチューデントパワーの時代といわれている。でも、ぼくらは、スチューデント

プア (貧乏学生) だな」  さらに、教学を学ぶなかで、仏法の生命の法理に感嘆

した。また、座談会などに出席するたびに、病苦や生活苦に●行き詰まり●、死をも

考えるような絶望の淵から蘇生した、壮年や婦人の体験を聞いた。それらを通し

て、信心への確信を、より深めていったのである。  同志との友情と連帯の絆、

歓喜の実感、教学の深化、体験の共有ー一そこに、

73. く新 ・人間革命>第26巻  法旗  124ページ

、広直流布の組織は盤石なものとなるのであります」  励ましは、魂を奮い立た

せ、同志のスクラムは、一人ひとりを不屈の勇者へと変える。  人生には、困難

も波瀾もある。病に倒れることもあれば、仕事のうえでの●行き詰まり●もあ

74. く新 ・人間革命>第26巻  法旗  143ページ

会であり、人びとの不安は広がり、何が起こるかわからない時代の様相を呈して

います。 しかし、強盛な祈りがあれば 何があっても、必ず変毒為薬していくこ

とができる。信仰とは無限の力です。無限の希望です。仏法に●行き詰まり●はない

ことを確信して、新しい船出を開始しましょう」  一月十五日には、全国各地で

教学部上級登用筆記試験が行われた。これは 「教学の年」 第二年の出発となる教

学試験であった。  学会の教学試験は、一九七三年

75. く新 ・人間革命>第26巻  勇将  221ページ

長年、信心をしてきた方が、商売で●行き詰まり●、苦しんだ末に、指導を受けに

行ったのは、タテ線時代の支部長だったという話を聞きました。それは、現在の

組織の絆が弱くなっていることを示すものといえます。  今、幹部の皆さんの、

会合での指導と、個人指導の

76. く新 · 人間革命>第26巻  奮迅  364ページ

っていった。すると、地域での信頼も増した。 漠変毒為薬、を心の底から実感

し、仏法の功徳を噛み締めるのであった。  信心ある限り、人生の不遇も、失敗

も、すべて生かし切っていくことができる。ゆえに、仏法者に●行き詰まり●はな

い。 「ただ唱題」  「ただ、ただ広布」    その炎のごとき一念と実践が、暗夜を

開いていくのだ。  西峯富美は、一九七八年 (昭和五十三年) 一月、向原支部の

婦人部長の任命を受けるにあたって、 ‘一人ひとりを大

77. く新 ・人間革命>第26巻  奮迅  365ページ

ック担当員をしている大藪真利子という婦人の体験が、一月度の座談会用の体験

談レコードとして全国に配布され、支部内でも大きな感動を広げていたのであ

る。  一  同居している姑との不仲。長男の病。会社の経営が●行き詰まり●、心労

のために高血圧が高じて倒れてしまった夫・・・・・・。それら一つ一つの試練と困難を

乗り越え、幸せな和楽の家庭を築き上げた体験である。  支部のメンバーは、身

近な同志の体験に強く共感し、 ‘私も苦難を克服でき

78. く新 ・人間革命>第26巻  奮迅  383ページ

もし、肯年たちが、本当の苦労を知らぬまま、 リーダーになっていけば、民衆

の心から離れた創価学会になってしまう。そうなれば学会は●行き詰まり●、民衆の

救済という広軍流布の使命を果たしていくことはできない。  ゆえに、 ‘創価の

後継者ミ として立つためには、勇んで苦労を引き受け、耐え忍んでいくことが大

切になるのだ。    ‘苦労を避けよう。少しでも楽

79. く新 ・人間革命>第26巻  奮迅  401ページ

つか暇になったら、学会活動に励もう、と考えてしまいがちです。 しかし、それ

は間違いです。どんなに多忙であっても、自分のできることを精いっぱいやって

いくんです。というのは、信心が後退すれば、仕事の面でも、●行き詰まり●が生じてしまうからです。  日蓮大聖人は、 『仏法は体のごとし世間はかげのごとし体

曲れば影ななめなり』  (御書九九二雰) と仰せになっています。体である信心が

確立されてこそ、その影である仕事をはじめ、世間の

80. く新 · 人間革命>第27巻  激闘  272ページ

をし抜いてまいりました。仏法は生命の原因と結果の法則であり、信心の結果

は、必ず現証となって現れると、言い切ってきました。  事実、信心を貫き通し

た人は大きな功徳の実証を示し、反対に、弾圧した人の多くが●行き詰まり●を感じ

たようです。まさに現証を通して仏法の力が明らかになり、皆、学会員の言葉に

耳を傾けるようになりました。これが奄美広布伸展の第一の要因であると思いま

す」  伸ーは、利安の話に頷いた。    「そうですか

81. く新 ・人間革命>第27巻  求道  338ページ

戦後、二人は、福鳥県にある母の実家に移り住んだ。やがて、母は単身、仙台

に行き、ソバ屋を始めた。必死に働いて、彼女を、高校、短期大学へと進学させ

た。  母は過労もあってか、胃潰瘍になり、ソバ屋の経営も●行き詰まり●、税金も

払えない状況になってしまった。苦悩から逃れたいと宗教を遍歴したが、床に伏

している日が続き、生活は、ますます困窮していった。  短大に進んだ裕美は、

栄養土の資格を取り、卒業後は、仙台で母と一緒に

82. く新 ・人間革命>第27巻  求道  405ページ

青年であった。  別海で生まれ育った菅山が入会したのは、一九五七年 (昭和三

十二年) のことである。  菅山の家は、二八年 (同三年) に祖父が福島県から開

拓者として移住。やがて、でん粉工場を始めたが、経営が●行き詰まり●、酪農に切

り替えた。だが、それも軌道に乗らないうえに家族の病気が重なり、生活苦に喘

ぐ日々が続く。そのなかで祖父らが入会し、勝司も信心を始めた。十七歳の春で

ある。  菅山が、信心を始めた動機は、 ‘食べる

83. く新 ・人間革命>第28巻  広宣譜  117ページ

だ。彼は、仏法こそ、世界平和への根本の力であり、時代は仏法を渇望している

ことを述べたあと、仏法者の使命に言及していった。    「仏法は、無限の可能性

を開く法理です。 したがって、その仏法を持った諸君には、●行き詰まり●も、絶望

もない。社会の前途に暗雲が垂れ込め、希望なき時代が訪れたとしても、自らの

カで希望をつくり、その希望を人びとにも与えきっていける勇者に育っていって

くださ

84. く新 · 人間革命>第29巻  力走  141ページ

うに、協議を大切にし、皆の意見を尊重することです。そして、支部壮年長、副

支部長、支部副婦人部長、青年部等、皆の合意のもとに活動を進めてください。

そこに最も安定した持続の前進があります。  もしも協議が●行き詰まり●、意見の

一致をみない場合には、一緒に唱題することもいいでしょう。御書を拝して、信

心の原点に立ち返ることも必要でしょう。大事なことは、 ア広宣流

85. く新 ・人間革命>第29巻  清新  333ページ

会員のなかには、夫が病床に伏しているため、自分が働いて何人もの子どもを

育てている婦人もいた。失業中の壮年もいた。資金繰りが●行き詰まり●、蒼白な顔

で 「もうおしまいです」 と肩を落とす町工場の主もいた。  皆が苦悩にあえいで

いた。伸ーは、その人たちの言葉に真剣に耳を傾け、時に目を潤ませながら、カ

強く、こう訴えた。    「だからこそ信心で立つ

86. く新 · 人間革命>第30巻 〔上〕  雌伏  164ページ

は、戦後、東洋商業 (後の東洋高校) の夜学を出て、大世学院の夜学に進んだ。

入学した翌年の一九四九年 (昭和二十四年) 一月から、戸田城聖が経営する出版

社に勤務した。この年の秋、不況の煽りを受け、会社の経営が●行き詰まり●、残務

整理に追われる口が続き、やがて夜学を断念する。戸田は伸ーに万般の学問を授

けるため、全精魂を注いで個人教授を行う。いわゆる 「戸田大学」 である。  そ

して、伸ーが会長に就任して六年ほど過ぎたころ、大

 

87. く新 · 人間革命>第30巻 〔上)  暁鐘 (前半)  352ページ

てることから、私たち仏法者の運動は始まります。  際限のない人間の欲望を制

御し、一人ひとりが自他共の幸福をめざして、身近な生活のうえに、社会のうえ

に、いかに偉大な価値を創造していくか  そこに、社会の●行き詰まり●を打開し

ていく道があります。どんな理想を掲げた体制も人間自身の生命の変革、すな

わち人間革命なくしては、その理想は画竜点睛を欠き、絵に描いた餅にすぎない。  日蓮大聖人の仏法は、宇宙根源の法とは何かを

88. く新 ・人間革命>第30巻 〔上〕  暁鐘 (前半)  380ページ

仕事は? うちで仕事をしないか」 と言われた。男性は、カソリンスタンドの経

営者で、隣至に住んでいる従業員の青年が病に倒れ、人手がなくて困っていると

いう。  永村は、窮地を脱した。強き一念の祈りある限り、●行き詰まり●はないと

確信した。  七二年 (同四十七年) 、彼は、ウィーン在住の四人のメンバーが署

名した色紙をもって一時

89. く新 · 人間革命>第30巻 〔下)  勝ち閲  72ページ

、役員などと記念のカメラに納まり、さらに、自由勤行会にも出席した。    「日

蓮大聖人は、 『妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがへる義なり』  (御書九四

七:一) と仰せです。ゆえに、その妙法を持った私どもには、●行き詰まり●はありま

せん。いかなる窮地に立ち至ったとしても、そこから状況を開き、事態を打開し、みずみずしい、満々たる生命力をみなぎらせて、前進を開始していくことが

できる。 したがって私たちには、あきらめも、絶望もな

90. く新 ・人間革命>第30巻 〔下)  勝ち閲  119ページ

かにこそ、 r正信」 があることを訴えた。  また、青年時代の生き方にも言及し

た。    「青年とは、悩み多き年代であり、●行き詰まり●、スランプがあるのは当然

です。そうした時にこそ、現実から目を背けるのではなく、 ‘信心で事態を切り

開こう。唱題で乗り越えていこう、と決めて、御本尊に向かっていくことです。

その挑戦のなかに、宿命の打開も、

 

世界広布新時代

創立100周年へ

2030年 

 

世界青年学会

開幕の年

(2024年)

2013.11.18

広宣流布大誓堂落慶

更新日

2024.3.29

第2297回

 

日天月天ワンショット

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